ジュネーブモーターショー会場のコンコースで、とりわけ異彩を放っていたのが、ポルシェ『911』のリアセクションを象ったソファーだ。これはポーランドのデザイン工房「LUC & ANDRE」社が手掛けた、その名も「ナイン・イレブン(911)」シリーズの新商品だと言う。
LUC & ANDRE社は、LUC Siodmok氏とANDRE Sapierzynski氏、2人のデザイナーによって立ち上げられたデザイン工房で、クラシックカーのボディ修復やリデザイン、アルミ工芸、カーボンパネルの制作など、自動車に関わる製品や技術がウリ。
家具やアクセサリーなども手掛ける中で生まれたのが、ポルシェ911をモチーフとした商品シリーズであるナイン・イレブン。数種類のテーブルやデスクチェアをラインアップする中で、ジュネーブモーターショーの目玉に、と選んだのが911のリアセクションを象った『ソファ911』だ。
会場には実際に座ることができる2つのソファ911を展示した。テールレンズは本物の997型911のものを採用しているが、それ以外は全てお手製。ブラックのソファが強化プラスチック製、シルバーのソファがオールアルミ製だ。この他カーボンもラインアップするという。「911の曲面をソファで再現できるのはウチくらいだよ」と、展示担当者。
実際の911ではエンジンが収められているエアアウトレットの下はなんとワインセラー。シリンダーブロック風に仕上げられているのがニクい。温度調節が可能で、飲み物を温めておいておくこともできるのだとか。フィン部分の開閉はスマートフォンで操作するなど、意外と凝った造りである。
値段は、強化プラスチック製のもので2万ユーロ(約280万円)、アルミ製で何と4万ユーロ(約560万円)と、あわや『ボクスター』に手が届きそうな金額に。担当者は「欲しくなったらいつでも連絡してよ」と気さくにオススメしてくれた。ポルシェファンなら気になる商品。日本での注文にも対応してもらえそうだ。