レクサスは、東京モーターショー13に、2014年後半に発売を予定しているスポーツクーペ、『RC』を出展した。
レクサスデザイン部グループ長の梶野泰生さんは、開発のきっかけについて、「レクサスは年齢層の高いブランドというイメージが強く、実際のユーザーも年齢層が高い傾向にある。そこで、もう少しブランドイメージを、よりエモーションな方向にしたいことから、ユーザーも、若年のリーディングエッジ、先端層の人たちにも乗ってもらいたいと思った」という。そこで、RCのようなクルマが必要ではないかと思い開発したのだ。
車両開発コンセプトは“Impassioned & Captivating Coupe。一瞬で人を魅了するクーペ”だ。梶野さんは、まさにこのキーワードがスタイリングに生きているという。「我々は先鋭とか精妙という言い方をしているが、この言葉をアヴァンギャルドに置き換えて、アヴァンギャルドデザインをテーマにした」と話す。
梶野さんによると、FRクーペのサイドビューは、アンダーボディにキャビンを乗せ、ロングノーズを強調する手法が多く、スリークに見えて好ましい定番なデザインだという。しかし、RCは、「Aピラーの勢いやCピラーに勢いを持たせ、地上に向かって踏ん張るような形にして、アンダーボディと、キャビンの一体感を出すようにした」と述べる。斜め後ろから見ると、Cピラーの勢いがトランクリッドなどにつながり、「車両全体がひとつの塊に見えるようにデザインした」と述べる。
フロント周りも、「スピンドルグリルを起点に、上方向とサイド方向に流れるように、大きな平面を立体的に見せている。さらに、ベクトルが自然にサイドのキャラクターラインに導かれ、そこに、フロントフェンダーのフレアとリアフェンダーのフレアという大きな立体が勘合し、タイヤをぐっと強調している」と、アヴァンギャルドデザインの特徴を語った。