三菱自動車が、東京モーターショー13に出展している『コンセプト GC-PHEV』のインテリアは、スタイリングを行う前に、クルマと人間のインターフェイス、表示に対する考え方からスタートしたという。
そう話すのは、同社デザイン本部デザイン部主任(デザイン担当)の川崎晃敬さん。“タクティカルテーブル(センターコンソールの位置に前後に通る、未知のルート情報を含め、多種多用な情報を乗員全員で共有できる大型モニター)”などの採用を決めたうえで、スタイリングに取り組んだ。
「表示などをそのまま取り付けると、得てして四角四面でスタティックなものになってしまうが、それではダメ。SUVらしくないインテリアかもしれないが、大型で上質な空間が重要だと考え、どうのようにしたら上質で広さをうまく使ったインテリアが出来ないかを考えデザインした」と川崎さん。
また、「エクステリアは堂々としてボリュームがあり、重厚だが、そのままのイメージをインテリアに持ち込むと、窮屈な感じになってしまう。そこで、ユーザーにとって上質で心地よいインテリアをうまくスタイリングとして表現した」と述べる。
最後に川崎さんは、デザインを開発していく途中ではこのままでいいのかと迷った時期があったという。「どうしても物足りないなという気がした。しかし、実際の完成をイメージしながら、手を入れたいところを我慢してデザインしていった。その結果、出来上がりは想像通りだった。様々なディスプレイが光るところまで想定してのデザインになので成功だと思う」と語った。