釜石線の『SL銀河』、2014年4月以降に運行開始へ…テーマは「銀河鉄道の夜」

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『SL銀河』の車内イメージ。ギャラリー(右上)やプラネタリウム・スペース(右下)も設けられる。
  • 『SL銀河』の車内イメージ。ギャラリー(右上)やプラネタリウム・スペース(右下)も設けられる。
  • 『SL銀河』の編成イメージ。C58 239がキハ141系4両をけん引する。
  • 客車はJR北海道から譲り受けたキハ141系気動車の改造車。外観は「夜空をイメージしたブルー」をベースにする。
  • 1号車のレイアウトイメージ。トイレやミニショップ、ラウンジ、宮沢賢治ギャラリーを設置する。
  • 2号車は客席中心のレイアウトを予定。沿線や東北にゆかりのある品々や、宮沢賢治関連の展示も考えられている。
  • 3号車のレイアウトイメージも2号車とほぼ同じ。
  • 4号車は小型プラネタリウムが設置される。

JR東日本は11月6日、これまで『SL銀河鉄道』と仮称してきた釜石線(岩手県)のSL列車運行計画について、2014年4月以降に『SL銀河』として営業運転を開始すると発表した。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をテーマに列車全体をプロデュースする。

『SL銀河』のけん引機は、C58形蒸気機関車の239号機。1972年の廃車後は岩手県営運動公園内の交通公園で展示保存されていたが、『SL銀河』の運行決定に伴い大宮総合車両センター(さいたま市大宮区)に搬送され、動態復元工事が現在進められている。

客車はJR北海道から購入したキハ141系気動車の改造車。4両編成で座席定員は180人を予定している。車体外観は夜空をイメージしたブルーをベースとし、「銀河鉄道の夜」に登場する星座や動物をデザインする。

車内は「宮沢賢治の生きた大正から昭和の世界観」でまとめ、ガス灯に似せた照明やステンドグラス、星座をデザインしたパーテーションなどを設ける。細部は南部鉄器風の鋳肌(いはだ)など沿線の伝統形状をモチーフとし、「ここでしか体験できない空間を演出」するという。また、列車内のコンテンツとして宮沢賢治や東北にゆかりのある品々を展示する予定。小型プラネタリウムや、月や星にまつわる展示なども計画している。

運行線区は釜石線花巻~釜石間を中心とした東北エリアとし、土曜・休日を中心に年間80日程度運行する予定。釜石行きと花巻行きが各40日程度運行される。

《草町義和》

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