JR東日本高崎支社、電脳交通、ケー・シー・エスは、国土交通省が進める地域交通DX推進プロジェクト「COMmmmONS(コモンズ)」の一環として、12月22日から群馬県高崎市で実証実験を開始する。
本実証では、「交通空白」解消を目的に新幹線予約とタクシー配車予約を連携させる全国初のサービスを検証する。利用者の駅到着後の待ち時間を解消し、快適な移動体験を提供するとともに、タクシー事業者の待機時間を削減し、地域交通の持続可能性向上をめざす。
実施期間は2025年12月22日から2026年3月19日まで。実施場所はJR高崎駅となる。
利用方法は、まずえきねっとで高崎駅到着の新幹線eチケットを予約すると、予約完了画面にタクシー予約ページ(GunMaaS)へのバナーが表示される。バナーをクリックし、乗車する新幹線の情報を入力すると、新幹線の到着時刻に合わせてタクシーを予約できる。利用にはえきねっとおよびGunMaaSの会員登録が必要となる。
乗車日当日は、新幹線eチケットを紐づけたSuicaを改札機にタッチして新幹線に乗車する。改札通過情報がタクシー事業者に通知され、高崎駅降車時には利用者のスマートフォンに専用乗り場案内の通知が届く。
新幹線の到着時間に合わせて事前に予約したタクシーが、高崎駅東口駅前広場高速バスターミナル(6番)の専用乗り場で待機している。タクシー待ちをすることなく乗車できる仕組みだ。
タクシー降車時はSuica決済により、タクシー乗車料金が1000円割引となる。割引の適用には、eチケットを紐づけたSuica、GunMaaS上で登録しているSuica、およびタクシー降車時の支払いに利用するSuicaが全て同一のカードであることが条件となる。タクシー乗車料金が1000円に満たない場合、タクシー乗車料金全額が割引となる。
実証の目的は、地域の「交通空白」を解消するため、既存の交通資源を最大限に活用する先導的な実証実験として、一次交通と二次交通が連携したシームレスな移動体験の提供と効率的な車両運行を実現することだ。長距離移動と二次交通を組み合わせた「交通空白」解消のベストプラクティスを創出するとともに、タクシー事業者の収益性の向上と持続的な地域交通の構築にむけた先進事例として他地域への展開をめざす。
推進体制は、共同事業者がJR東日本、電脳交通、ケー・シー・エス。システムプラットフォーム「GunMaaS」の提供は群馬県新モビリティサービス推進協議会。タクシー運行は高崎駅構内自動車、三山タクシー、高崎第一交通、サクラ交通、榛名観光、有限会社大光、日本中央交通、上信ハイヤーの8社が参加する。専用タクシー乗り場提供は群馬県高崎市が担当する。
国土交通省では、全国の「交通空白」解消など地域交通の「リ・デザイン」をさらに加速し、持続可能な地域交通を実現するため、連携・協働を軸とした地域交通DX推進プロジェクト「COMmmmONS(コモンズ)」が今年の6月から始動している。「交通空白」解消など地域交通の課題解決をデジタル活用により推進している。
GunMaaSとは、群馬県内で利用できる公共交通機関やタクシー、デマンド交通など、さまざまな交通手段をシームレスに結びつけ、誰でも簡単に便利に利用できるスマートフォン向けWEBサービスだ。



