今シーズンのAMAスーパークロス・シリーズにおいて、先週末に行われた第5戦ほどエキサイティングな展開と結果を生んだレースはなかった。ライアン・ダンジーがヒートレースのゲートに並びスタートを待つ中、彼のバイクのプロトタイプのリアショックは圧力を失って崩れ落ちた。そしてそれは彼がラスト・チャンス・クオリファイイング(LCQ)で2位までに入らないと決勝レースへの道が断たれることを意味していた。必勝を期したLCQで、ダンジーは第1ラップの第2ターンで起こった大アクシデントに巻き込まれ、中段まで順位を落とすことになる。しかしその後に見せた追い上げで、かろうじて2位に入り、決勝進出を決めた。そして決勝レースのオープニング・ラップで、第3ターンの多重衝突をかわしたダンジーは2番手の好位置を確保し、その後間もなく1番手を走っていたアレッシを追い抜き、そのまま2位以下に余裕のリードを保ちつつ、今季初勝利を飾った。第3戦と4戦でその強さを見せつけたディフェンディング・チャンピオンのライアン・ビロポトは、そのままシリーズを制すかの勢いを感じさせたが、アナハイムでの3度目のレースは、同じスタジアムで行われた開幕戦と同じような展開となり、幾つかのミスとクラッシュで、結果的に累積ポイントで後退することとなった。同じような勢いの変化は250SXクラスにも起こり始めた。誰もがイライ・トマックが西地区のシリーズの勝利を独占すると予想していたが、オークランドでのクラッシュによるリタイアの後、アナハイムでも彼の思ったような走りはできずに3位に終わった。トマック不振の間隙を突いて台頭してきたのがドイツのライダー、ケン・ロクゼンで、第5戦決勝での彼のオープニング・ラップの走りは、彼こそが現在の本命であることを示すこととなった。450SXと250SXの両クラスでこうした勢力の交代が起こる中、2月9日に行われる予定の第5戦ではライアン・ビロポトとイライ・トマックがいかに巻き返すかが注目される。今やプレッシャーはこの2人の傑出した才能を持つライダーに重く圧し掛かり、今まで以上に緊迫したレース展開が予想される。もう一人、忘れてならないのが450SXクラスのオーストラリアのライダー、チャド・リードである。彼にとってサンディエゴは過去に6度勝利した実績が証明するほど、得意なトラックだ。450SXクラスシーズン累積ポイント1、デビ・ミルサップス(スズキ)-1072、ライアン・ダンジー(KTM)-933、トレイ・カナード(ホンダ)-924、ライアン・ビロポト(カワサキ)-905、チャド・リード(ホンダ)-81250SXクラスシーズン累積ポイント1、ケン・ロクゼン(KTM)-1162、イライ・トマック(ホンダ)-963、コール・シーリー(ホンダ)-894、マーティン・ダバロス(カワサキ)-705、ジェイソン・アンダーソン(スズキ)-68
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