2013年モデルの『フリーランダー』には、『イヴォーク』とも共通の2リットルターボ(6速AT)が新しく搭載された。これまでの3.2リットルV6エンジンに対し、大幅なダウンサイジングとなった。とはいえ試乗してみると、その軽快でレスポンスのいいパワーフィールは、フリーランダーにも相応しい印象。そして性能に余裕があるため、意思どおりに柔軟に走らせられる。カタログによれば240ps/340Nmの性能で、トルクはむしろ豊かになっている。走行中、一定のエンジン音を意識するのは事実だが、カジュアルな走りは親しみやすい。内・外観も一新され、最新のランドローバー車の一員として足並みを揃えた。とくに室内は、インパネのデザインや操作系、シートなど、素材感を含め“スモールレンジローバー”といったイメージに。前後ランプの意匠変更で、外観の上質感もレベルアップした。後席は60:40の分割可倒式を採用。床面が低く平らで天地に余裕の大きいラゲッジスペースは、相変わらず使い勝手がよさそうだ。 ■5つ星評価パッケージング:★★★★インテリア/居住性:★★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★★島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。