【新聞ウォッチ】まるでグリコ、燃費競争加速

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  • 建設中のタイ新工場建屋を視察する三菱自動車益子社長
  • タイ工場塗装工程を視察する三菱自動車益子社長
  • 三菱ラムチャバン工場(タイ)正面

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年7月20日付

●ガソリン車低燃費レース、HV並み、リッター30キロ(読売・10面)

●廃炉準備「3年かけ着手」政府・東電、改訂工程表(読売・10面)

●東北強化トヨタの思惑、東海地震備え、コスト削減(朝日・9面)

●トップ登場:富士重工業・吉永泰之社長(毎日・7面)

●タイ、インラック氏の当選認定(産経・9面)

●なでしこレーサーも新風(東京・28面)

●消費に「なでしこ効果」グッズ完売、国内リーグに関心(日経・3面)

●外部電源付き、プリウス発売、トヨタ、1年後メド(日経・11面)

ひとくちコメント

“アラ環”世代以上ならば誰もがご存知と思われるが、ひと昔前、オマケが楽しみだったグリコキャラメルの宣伝広告に「1粒300メートル」というキャッチフレーズが使われていた。その大好評の広告コピーにあやかるわけでもないだろうが、今のクルマの世界はまさにグリコの“復刻版”のようである。

ダイハツ工業がエンジンの改良や軽量化で燃費を約4割向上させる新技術を搭載した新型の軽自動車「イース」(仮称)を9月に発売する。ガソリン車でも1リットルで30kmも走り、ハイブリッド車(HV)並みの低燃費。しかも、80万円を切る低価格で「環境だけでなく『お財布にもやさしい』エコカーを目指す」(東京)という優れもの。

きょうの各紙が「ガソリン車燃費レース」(読売)などと、大きく取り上げているが、このうち読売、東京、日経は、各社のエコカーの燃費性能と価格帯を一覧表にして掲載している。

中でも、東京は、従来の国の燃費基準(10・15モード)と新たな燃費基準(JC08モード)を同時掲載。それによると、ダイハツの新型軽自動車は、国の新たな燃費基準(JC08モード)でガソリン車では国内最高水準の燃費。トヨタ自動車の『プリウス』(新基準で32.6km)に迫り、ホンダの『フィットハイブリッド』や『インサイト』(同26km)を凌ぐ。

一覧表には載っていないが、「三菱自動車も12年に1リットル当たり30キロメートル以上の新型車を発売する計画だ」(読売)と伝えている。先週、筆者もその三菱の「グローバルスモールカー」の生産拠点となるバンコクのラムチャバン工場を見学する機会を得た。

既存工場と隣接するその新工場も急ピッチで建設中で、すでに搭載する試作エンジンも日本から運び込まれるなど、「来年3月のラインオフに向けた準備も順調に進んでいる」(村橋庸元・三菱自動車タイ社長)と意気込む。100万円を下回る価格帯を想定しており、三菱の参戦で低燃費、低価格の競争が一段と加速しそうだ。

《福田俊之》

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