【2010年の10大ニュース座談会】再確認…すべてはユーザーニーズから

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 スバル、アイサイトに見る日本自動車メーカーのあり方

宮崎---スバルのアイサイトは安全技術に目が向けられた背景を考えれば6位くらいになりませんか。

井元---事故を起こす前の安全にお金を出すことが新しいですね。実際に1回事故を起こしたら大きな損害が発生するので。

三浦---マーケティングも「ぶつからない」と言い切ったりしています。魂のこもったキャンペーンと感じました。

宮崎---コストをかけても安全を選ぶようになったユーザーの動向は新しいです。

井元---アイサイトは既存技術のステレオカメラを活用した点もすばらしい取り組み。ミリ波レーダーセンサーなどの先端技術を用いている他社を追い抜いてしまった。どこかにOEMしないのかな。

井元---円高を背景に考えると、車のコストダウン一辺倒だとデフレを招き、自分の首を締めることになる。同じ値段で競争力をつけるのでなく、価格をあげても買ってもらえる付加価値を作り出すことが大事ではないでしょうか。それが先進国の企業姿勢と考えます。

三浦---日本はこれまで付加価値型だったのでは。

井元---車は原価の割合が大きいので、価格上昇を納得して購入してもらえるような道筋を特にアジアで立てないと。家電メーカーも付加価値型にしないとなりません。

三浦---日本の自動車メーカーは本当に「付加価値型」でいいのでしょうか。「生産技術」を武器にしていた時代、「品質」を武器にしていた時代はおわりなのでしょうか。

井元---付加価値を生み出すセンスを数字にするのは難しいですが、それをしないといけない。

三浦---付加価値も大事ですが、日本メーカーが量を目指さないと大変なことが起こる。台数を目指さない訳ではないということですね。プレミアムを付けたうえでたくさん売るという。

井元---世界の自動車の販売台数は大きくなることが確定しています。自動車メーカーとしては、今の販売台数を死守したうえで、さらに価値をあげていくということでしょう。

井元---新興国のように高度成長をしているところは、数年で所得が大きく増加します。数年前は車に手が届かなかった人たちが、すぐに車を超えるような所得を得る。これからは本当にチャンスです。

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(つづく)

《レスポンス編集部》

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