六ヶ所村スマートグリッド、世界への売り込み狙う

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トヨタ自動車、日本風力開発、パナソニック電工、日立製作所の4社は9日、青森県六ヶ所村で始めたスマートグリッドの実証実験を合同で報道陣に公開した。この日は時より激しい雨が降るなど生憎の天気だったが、関係者のスマートグリッドにかける思いは熱かった。

冒頭挨拶に立った日本風力開発の稲川泰弘副会長は「今回の実験は電力会社の系統から独立して、太陽と風だけで電力を供給するというもの。日本では初めて、世界でも例を見ない実証実験になっている」と強調。

これまで太陽光と風力による電力は信頼性と安定性がないといわれてきたが、このスマートグリッドでは蓄電池を用いて電力を貯め、必要に応じて電力を安定的に供給する。しかも、電力が発電所から家庭への一方通行ではなく、双方向も可能となる。その結果、従来のように大きな発電所や広範囲な送電網も必要がなくなる。つまり、電力も“地産地消”というわけだ。

国内では、この六ヶ所村以外にも、横浜市などいくつかの都市でスマートグリッドのプロジェクトがスタートする。しかし、六ヶ所村のプロジェクトは「それらよりも半年から1年先を進んでいる。しかも、民間企業だけなのでスピードを活かした早期の事業化が可能」と同開発の松島聡取締役。

これから4年かけてさまざまな実験を行っていくが、すでに発展途上国や欧州から注目されているという。「われわれはこの自立型スマートグリッドを六ヶ所村方式のスマートグリッドとして世界に発信していきたい」と稲川副会長は話し、市場やニーズに合わせて全世界に最適なパッケージの導入を展開していく計画だ。

《山田清志》

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