ハイブリッドカーのラインナップ整備を急ぐホンダが“グリーンマシン003”と銘打って発表した新型ハイブリッドスポーツ『CR-Z』(2月25日発表)。
リアに緩やかな傾斜のバックドアを備えたクーペスタイルのボディは、全幅こそ1740mmと3ナンバーだが、全長は4080mmと、2009年に発売された2代目『インサイト』より210mmも短く、ホイールベースも115mm切り詰められるなど、スポーティモデルらしいディメンションとなっている。
それらにも増してスポーティな性格付けが明確に表れているのは車両重量だろう。6速マニュアル車は1130kg、CVT(無段変速機)車は1160kg。2代目インサイトより軽いばかりか、普通車のハイブリッドカーとしては、オールアルミボディ、2シーターの初代インサイトに次ぐ史上2番目の軽量ボディだ。
「軽さはスポーティカーにとって、とてもポジティブな要素です。CR-Zはワイドトレッド(左右輪の距離)もかなり広げられていますので、軽い車重との相乗効果でかなりスポーティな感覚を楽しめると思います」(本田技術研究所関係者)
ハイブリッドカー向けに専用チューニングが施され、6速マニュアル版で114ps、CVT版で113psを発生する1.5リットルエンジンに14ps/8.0kgmという小型モーターを組み合わせたパワートレインを持つCR-Z。
スペックは控えめだが、とくにマニュアル車の場合、パラレルハイブリッド(エンジンの出力軸より後にこのモーター兼発電機を置く方式)はスペックのわりにパンチのある加速感を楽しめるという特質を持っている。CVTもインサイトより排気量が拡大されたぶん、パワー感は増強されていると推測される。そのスポーティ度はディーラーでの試乗の際に、まず体感したいところだ。