BMWは12日、欧州向けの『M3』シリーズに改良を施した。アイドリングストップを採用して、燃費などの環境性能を最大8%引き上げている。
M3シリーズには、クーペ、セダン、そして日本未発売のコンバーチブルの3種類がある。エンジンは4.0リットルV8(420ps)を搭載。排出ガス性能は、ユーロ5を満たしている。
今回の改良のハイライトが、「オートスタートストップファンクション」と呼ばれるアイドリングストップの導入だ。6速MTはもちろん、BMWとしては初めて、7速2ペダルMTの「Mデュアルクラッチトランスミッション」にも、アイドリングストップが組み込まれた。
欧州複合モード燃費は、クーペが8.06 - 8.93km/リットル、セダンとコンバーチブルが7.87 - 8.7km/リットル。従来よりも、最大で8%の燃費改善を果たした。CO2排出量も、最大で24g/km低減させている。
外観の変更は最小限。先にマイナーチェンジを受けた『3シリーズクーペ』『3シリーズコンバーチブル』と同デザインのLEDテールランプが、『M3クーペ』と『M3コンバーチブル』に採用された。
「コンペティションパッケージ」の設定もニュース。これはM3クーペと『M3セダン』に用意されるパッケージオプションだ。車高は10mmローダウンされ、19インチのYスポークアルミホイールを装着。電子制御ダンパーのEDCには、スポーツモードに専用チューンが施され、DSCも専用設定となる。カーボン製リアスポイラーとフロントエプロンフラップもセットされる。
改良を受けたM3シリーズは、欧州では今春から販売開始。BMWの哲学、「エフィシエントダイナミクス(より少ないエネルギーで、より高い性能を)」は、M3シリーズでも徹底されている。