今回の東京モーターショーはラリージャパン開催から半月ほど後の、絶好ともいえる日程ながら、WRC=世界ラリー選手権参戦メーカーのいくつかは全開モードでのアピールとはならなかった。
再復帰初年度でまずまず活躍の三菱自動車には難解な事情もないが、同じく日本メーカーのスバルは微妙。ブースには『インプレッサ』の06年WRC先行デザインモデルが展示されており、「顔」が現行インプレッサのものになっている。
市販車とWRCマシンとをより密接にリンクすることが最近のスバルの意向で、英国のラリー実戦部隊が性能追究のみに走りがちなところを、日本サイドの影響力を強めて、市販車テイストをWRCマシンにも残すよう働きかけている。しかしながら、今季は予想外の不振に喘いでおり、見た目不問の性能追究オンリー型のマシン開発に戻ることになると、この06インプレッサの顔も……?
06年に、革新的に進化させた「フォーカスWRC」にマシンチェンジするフォードの展示車が一番元気に見えた。『2006フォーカスWRCコンセプト』は、ド迫力のリヤウイングが特徴的。実戦車両はすでに実走テストを開始したようだし、撤退するプジョーからグロンホルムが移籍してくることも決まって前途は洋々か?