今までのランサーエボリューションは“速さ”という点じゃ何の不満もなかった。しかしポルシェ『911』のような高質感があるかというと「う〜ん」。乗り心地はお兄ちゃんのチューニングカーのように硬く、シフトフィールなどもゴキゴキ。
ところが『MR』のハンドルを握ったら「最高でしょう!」。ビルシュタインのダンパーや、新しい6速ミッションを採用したため、すっかり高級スポーツカー風に変身しているのだ。
これなら「違いのわかる大人」でも満足できるだろう。最近楽しいクルマがない、とお嘆きの諸兄に回春剤の一種として処方します。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
国沢光宏| 自動車評論家
学生時代から執筆活動を開始。現在、CARトップ、ベストカーなどに寄稿する一方、AM/FM局でのパーソナリティ、WRC解説も行う。クルマ選びからドライビングテクニック、業界ニュースなど、広く深くが取材目標。