気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2003年10月31日付
●日産、102万台リコール、25車種エンジン停止恐れ。/出資は150億円、好業績に影響も(朝日・1、11面)
●マレーシア、マハティール経済の22年、「国民車」FTAの壁に(朝日・12面)
●自動車生産2年ぶり減、上半期:日本自動車工業会発表(朝日・13面)
●03年スポーツチャレンジ、橋本健さん、ホンダのF1車体技術開発責任者(朝日・17面)
●トヨタなど設立の中高一貫校、初代校長に「開成」の伊豆山氏(朝日・17面)
●日野自動車の貨物車リコール(朝日・37面)
●米シンクタンク、「温暖化対策は日本車に有利」(毎日・11面)
●正論:モーターショー「この明るい兆しを大切に」(産経・2面)
●トヨタ、中国で金融事業参入、自動車ローン展開、欧米湯各社に対抗(東京・8面)
●和風、東京モーターショーで、競演(東京・8面)
●グッドデザイン大賞に「プリウス」(東京・8面)
●新工場計画、三菱自動車、北米で凍結、販売不振で投資削減(日経・13面)
日産自動車が『セドリック』『サニー』『マーチ』『スカイライン』などの主力車種でエンジン部品の不具合が見つかり、国土交通省にリコール(無償回収・修理)を届け出た。きょうの朝日はじめ各紙が1面などで大きく報じている。
一般的にリコールの記事は社会面の片隅などで取り上げられるが、今回の日産の場合はOEM(相手先ブランドによる生産)供給していたマツダ『ファミリア』、富士重工業スバル『レオーネ』の一部を含め、対象は計25車種102万5702台、一度の届け出としては車種数で最大、対象台数では2番目の規模。
また、輸出や海外生産分を入れると約256万台で、日産のリコール台数としては「過去最大の規模」で、日産の対策費用は150億円超に上るという。
今回のリコール問題で、日産自動車は今後、回収費用や部品交換などで多大な出費を迫られることは確実な情勢でとみられており、「カルロス・ゴーン社長のもとで積極経営を続けてきた日産だが、足元の生産現場で思いもかけぬ冷や水を浴びた格好だ」(朝日)などの見方もある。