ホンダが今回のショーで最大の目玉としている燃料電池車のコンセプトカー、『KIWAMI』。コンパクトな燃料電池を車体の中央に配し、車高をミッドシップスポーツ並みの1250mmに抑えた異色の高級車であることは既報のとおり。
ホンダ関係者によれば、このデザインは10月に発表されたばかりのオデッセイの延長線上にあるという。同じく10月に発表された、新しい製法による小型高出力の燃料電池ユニットとの組み合わせで実現に向かうかと思いきや、「燃料電池車の開発はそんな甘いもんではないですよ」(ホンダ関係者)。
このKIWAMIに燃料電池ユニットを実装するには、巨大な水素タンクやインバータを持つ現在の方式ではほぼ不可能で、まったく新しい方式を考案する必要があるほどだという。「既存の技術の延長線ばかりを追っていても、先端技術は極められない。そういう意味で、この車にはKIWAMIという名がふさわしいと思いますね」(ホンダ関係者)