新世代自動車開発の援助は、ビック3保護のためだったの?

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アメリカでは1993年から、連邦政府と自動車メーカーの間で「パートナーシップ・フォー・ア・ニュー・ジェネレーション・オブ・ビークル」(PNGV)というプログラムが実施されている。これは新世代の低排気ガス、代替燃料自動車などの開発に対して、政府が自動車メーカーに補助金を出して支援するというものだ。

現在までに連邦政府がこのプログラムのために支払った費用は、総額10億ドル以上に上っているが、このプログラムは旧全米自動車協会だけを対象にしていているもので、事実上ビッグ3だけに限定して与えられてきた補助金である。しかしダイムラー・クライスラーが実質的に外国企業となり、アメリカ国内で生産を行っているホンダ、トヨタといったメーカーが相変わらず除外されていることから「極めて不公平な補助金である」と、批判の的になっていた。

アメリカ政府下院は現在、このプログラムに関して反対の議決を行う準備を進めている、という。今年度の予算にはすでに計上されているが、下院によると「政府がこのような特定業界に対する優遇措置を取るのは間違い」ということで、クリントン大統領が先頭となって進めてきたプログラムに真っ向から疑問が突き付けられた形になる。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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