ワールドプレミアの『ゴルフ』GTIを真ん中に、ゴルフがそれを取り囲むというブース。ゴルフのモデルチェンジはやはり注目度が高く、世界中のジャーナリストが念入りに取材をしていた。もちろん『コンセプトR』も人気。クルマが好きなら、このたぐいが嫌いなはずはない。そのほか、『ポロ』の派生モデルや、近く日本導入されるミニバン『トゥーラン』なども。
明るくひろいホールに、整然とクルマが並べられたブース。『A2』から『A8』にいたるまで、押し出しは強くないが、クオリティをとことん追求したつくりの良さが、オーラとなってデザインに現れている。そんな日本人好きのするブランドである。
トヨタの欧州戦略車の『アベンシス』はイギリスで生産されている。日本仕様に関しては日本で生産することはできないのだろうか。福里健チーフエンジニアは「私達がヨーロッパで作り、現地でも評価していただいているクルマを体感していただきたい」と語る。
初代『ワゴンR』の功績は絶大だった。乗降性のよさと広い室内、そして見晴らしの良い運転姿勢。この3要素が最近のセダンやコンパクトでは当然のようになっている。新型のインテリアは初心に帰り、「道具感」を追求した機能美をデザインしている。
ヨーロッパでも通用するクルマとして『アベンシス』が目指したことのひとつに「ヨーロッパ流の走行性能」をあげることができる。開発チームがサスペンションをセッティングする際に心がけたのは安定性だという。
コンパクトサイズに3列シートを与えた『シエンタ』。超扁平型燃料タンクから生まれたパッケージングと、コージー&リラックスをテーマにしたインテリアは、カラーリングと素材にトコトンこだわり、くつろぎの空間を演出している。
「個性的でありながら、ヨーロッパの伝統ある風景にうまく溶け込む」。チーフエンジニアの福里健氏によると、これが『アベンシス』のスタイリングだ。
『アベンシス』開発時の合言葉は、「欧州車を越える、トヨタの欧州車」。そもそもアベンシスは、ヨーロッパをターゲットに、ヨーロッパトヨタで現地スタッフと日本人スタッフが共同で開発し、トヨタのイギリス工場で生産される生粋のヨーロッパ車だ。
想定ユーザーはどのような人たちだろうか。チーフエンジニアの福里健氏は「輸入車には興味があるが、高くて手が出せないでいる人や、輸入車に多いといわれている故障を危惧している人たち」と語る。
トヨタ自動車の金融子会社のトヨタファイナンスは、アベンシスの発売に合わせて支払額可変システム「e-way」を開発して6日から取扱いを開始すると発表した。新車ローンで、支払額が変動できる仕組みは初めて。