【現地ルポ】SOMPOダイレクト&楽天イーグルスとのコラボイベント!「最強EV乗り比べ試乗会」@最強パーク宮城

抽選会で選手直筆サイン入りユニフォームを当てた岡崎優絆(ゆなひ)君。小学生の優絆君が免許を取る頃にはどんなクルマを比較するのか
  • 抽選会で選手直筆サイン入りユニフォームを当てた岡崎優絆(ゆなひ)君。小学生の優絆君が免許を取る頃にはどんなクルマを比較するのか
  • 楽天イーグルスのチアリーダーも応援。「最強EV乗り比べ試乗会」の「おとなの自動車保険」の特設ブースを盛り上げる
  • 楽天モバイル最強パーク宮城前に設けられたEV展示・試乗会場。最新EVを中心に多彩な車種が集結した
  • SOMPOダイレクトの平尾室長。「軽自動車が生活インフラとして機能している地方都市でこそ、今後はEVが選択肢に入ってくる」
  • アンケート回答者を対象に実施されたガラポン抽選会。選手直筆サイン入りユニフォームなど楽天イーグルスグッズが景品として用意された
  • 楽天モバイル最強パーク宮城に並んだ試乗車。比較試乗のアレンジは平尾室長の熟考と宮本部員の行動力で実現
  • 「楽天イーグルス」のゲート。今回のEV試乗会は、楽天モバイル最強パーク宮城を舞台に開催された
  • 試乗受付。最強パーク宮城の外一般道をぐるりと回る杜の都仙台ならではの美しいコース

8月5日、宮城県仙台市の「楽天モバイル最強パーク宮城」において、SOMPOダイレクト「おとなの自動車保険」が主催する楽天イーグルスとのコラボEV試乗・体験イベント「最強EV乗り比べ試乗会」が開催された。

【画像全14枚】

これまで3年連続で首都圏においてEV乗り比べイベントを開催してきた同社だが、今回は初めて軽自動車の主戦場である地方都市へと舞台を移しての開催となった。

今回の試乗ラインナップには、最新の軽EVから輸入SUV、国産コンパクトのハイブリッド車まで多岐にわたる10車種が揃い、地元の協力ディーラー5社(仙台トヨペット、日産プリンス宮城販売、宮城ダイハツ販売、カメイオート、Harmony Auto Japan)のバックアップのもとで実施された。

◆なぜ地方都市でのEV体験なのか

この日は、楽天イーグルスの2軍の試合が18時から始まるということで、熱心なファンや夏休みの親子連れも午後になると試合前練習から見学しようと次第に集まってくる。その球場の一角に、試乗ブースとアンケートに応じるガラポン抽選会が行われるテント、そして参加した地元ディーラーがテントによるミニブースも設置された。主催者であるSOMPOダイレクトの平尾営業戦略室室長は今回の地方開催の狙いを次のように語る。

「過去3年間は東京や神奈川の首都圏で行ってきたEV乗り比べイベントですが、今年はここ仙台です。各社から軽EVが登場し、話題のBYD『ラッコ』もいよいよ先月末に発売されたばかり。軽自動車が生活インフラとして機能している地方都市でこそ、今後はEVが選択肢に入ってくる。おとなの自動車保険のユーザーに「まだ知らないEVの魅力が、”なるほど”に変わる1日」を提供したいと思いEV試乗会を開催しました」

イベント会場には、多様な来場者が立ち寄っていた。ガラポン抽選会で「楽天イーグルスのサイン入りユニフォーム」を引き当てたのは、大崎市からプロ野球観戦のために訪れていた岡崎優絆(ゆなひ)君とお母さんの親子である。

小学生の優絆君はイーグルスのサイン入りユニフォームの当選に大喜び。一方、普段の愛車はホンダの「フィットハイブリッド」だというお母さん。「個別に検討はできても比較試乗は難しい。こうしたイベントで気軽にEVに触れる機会があると助かる」と、比較の機会の重要性を口にした。

◆ラッコは“道場破り”ではない。“出稽古”である。

筆者は今回、SOMPOダイレクト平尾室長の計らいで、用意されたラインナップの中から、キャラクターの異なる2組の軽自動車をそれぞれ最強パーク周辺の試乗コースで乗り比べを行った。

●Round 1:軽EV・商用車比較…日産『サクラ』× ダイハツ『e-アトレー』

日産 サクラ
2022年に登場した『サクラ』も4年経ち、初めての外観含めた大きなマイナーチェンジを行った。筆者自身も数年ぶりの試乗であらためて感心した一台。今回のすべての試乗車の中で、乗り心地の質感は間違いなくナンバーワンである。EVならではの滑らかな走りと、センスの良い内装デザイン、運転していると軽自動車というイメージを大きく超える満足感がある。

ダイハツ e-アトレー(2WD):
続いて今年2026年2月に発売開始されたばかりの『e-アトレー』に試乗した。4ナンバーではあるが、同じ4ナンバーのe-ハイゼットに対して内装が乗用車ライクに質感が高く、個人ユーザーもターゲットにしているそうだ。しかし、運転してみるとやはり商用EVとしての成り立ちは隠せない。

試乗に同席してもらったディーラー氏によると、宮城県など東北エリアでは、商用となると4WDであることが期待されてしまい、現行の2WDモデルでは興味は持ってもらえるがなかなか購入には至らないという。「ラストワンマイルの配送事業はすでにEV化の波がきており、昨年はダイハツにEVモデルがなく不戦敗する例もあった。今後の4WDモデルの投入に期待している」そうだ。商用EVならではの熱い戦いがすでにあることを聞けただけでも有意義な試乗体験となった。

●Round 2:軽ハイトワゴン比較…BYD 『ラッコ』× ダイハツ『タント』

BYDラッコ
さて、本日の目玉というべき、7月28日に発表されたばかりのBYDラッコの試乗である。ホンダ『N-BOX』など日本のベストセラー軽自動車を徹底的に研究し尽くしたパッケージングが印象的である。さらに床下がフラットなEVの構造を活かし、シートレイアウトのアクセスの工夫、座席からアクセスしやすい位置に傘立てや下足入れボックスを設けるなど、実用的なディテールが凝らされている。

走らせると、重い車重に負けない低速域から力強いモーター出力による加速は期待通り。減速も含めて輸入車にありがちな癖がないことに驚いた。最上位グレードでも250万円を切る価格設定(約249万円)も含め、極めて高い商品力を持つ。また、起動・終了時に「キュキュッ」とラッコの赤ちゃんの鳴き声が微かに聞こえてくる演出や独自のワッペンなど、遊び心あふれる演出も魅力的だ。

感銘を受けたのは様々なディテールから感じ取れる日本の軽市場から学ぼうとする姿勢である。そこには最先端の中国EVのノウハウで日本の軽市場を席巻してやろうという“上から目線”は一切感じられない。日本の風土で発展した軽自動車規格が、地方の生活を支えるモビリティとしてなくてはならない存在になっている、という事実から全てを吸収したいという謙虚な姿勢が感じられるのである。

かつての日本の僧侶たちは、中国から輸入されたお経を書き写し(写経)たという。日本車のおもてなしの心を学び取って吸収したいという目的でBYDがラッコプロジェクトを進めていると考えるとその英断は大いに納得できる。逆の立場で言えば、先に試乗したサクラの出来の良さ、数ヶ月前に試乗した新型『リーフ』のEVとしての成熟も、日産が世界一のEV市場である中国で受け入れられるための中国専用車を開発した経験から学び取ったことを、反映させた部分がきっとあるのだろう。出稽古は相撲に限らない。お互い、ハンデを承知でアウエーに赴くのは、経験と学びを得て成長するためなのだ。

ダイハツ・タント(ガソリン車):
最後に試乗したのは、ダイハツ『タント』。EV試乗会なのにガソリン車が一台混じっている。平尾さんも意地の悪い対戦カードを組んだものだ。ラッコに乗った直後では、内燃機関(ガソリン車)の走りに物足りなさを感じるのではないかと想像していた。ところが、実際にタントに乗り換えてみると、その懸念は見事に裏切られた。なるほど。ベストセラーの手堅さよ。日本の道路環境やユーザーの好みに長年寄り添ってきたリズム感。ハイトワゴンとしての使い勝手の高さはこれも揺るぎない良さがある。

今日の4台の試乗体験を通じて、筆者には5年後、10年後の軽自動車の未来が見えたように思う。日本の自動車販売は2025年は約457万台。内訳として登録車の290万台中の約60%がHEVで35%強がICE、その他4%程度はEVとPHEVだった。HEVはICEよりも数十万円車両価格が高いにも関わらず、1997年初登場以来30年弱でこの割合になった。軽自動車にもいよいよ駆動輪がモーターになる電動化の波が届き始めた。近未来のユーザーは数十万高いが自宅充電による利便と維持費の安さが魅力の軽EVと、従来型ICEやハイブリッドの割合を3:7とか6:4というように棲み分けるようになる。

試乗コーナーでの待ち時間で話した男性は、スズキ『スイフトスポーツ』とマツダ『ロードスター』の2台のスポーティーカーを所有する、運転へのこだわりを持つ仙台市在住のおとなの自動車保険契約者であった。今回、当選連絡をきっかけに初めてEV(サクラ)を運転したという。「実際に乗ると、走りの静粛性や低重心による安定感、室内の質感の高さは想像以上だった。補助金を加味すればガソリン車との価格差は約50万円に縮まるため、維持費を考慮すれば十分に現実的な選択肢になる」と高く評価していた。しかし、「自分の愛車の1台を今すぐEVに置き換えるか」という問いに対しては、「現時点では考えていない」と未来に含みを持たせる回答だった。これもまた、ハイブリッドが出始めの2000年代を思い起こさせるやりとりだった。

今回の試乗車ラインナップ

(1)軽(ハイトールワゴン)乗りくらべ
ラッコ(BYD)&タント(ダイハツ)
(2)軽EV乗りくらべ
サクラ(日産)&e-アトレー(ダイハツ)
(3)SUV-EV乗りくらべ
SEALION 7(BYD)&XC60(VOLVO)
(4)国産EV乗りくらべ
bZ4X(トヨタ)&リーフ(日産)
(5)コンパクトEV×HV乗りくらべ
EX30(VOLVO)&カローラクロス(トヨタ)

《三浦和也》

編集部おすすめのニュース

教えて!はじめてEV

特集