トヨタグループは10月29日、同日のプレスデーで開幕したジャパンモビリティショー2025でプレスブリーフィングを実施、トヨタ自動車の佐藤恒治取締役社長が「Mobility for All」を訴求した。
佐藤社長は「トヨタの挑戦の原点は『誰かのために』という想い。『Mobility for All』の実現に取り組んでいる。しかし……」と、トヨタの原点とそれについての疑問を述べる。“モノづくり”の現場に立つと、心の中に引っかかるものは「すべての人に向けた“最大公約数のモノづくり”なんかひとつもない」ということだ。
そして「私たちが何かをつくるときには、必ず誰かひとりの『あなた』の顔を思い浮かべ、そこを目掛けてつくっている。『あなた目掛けて』を続ければ、いつの日か「Mobility for All」に近づいていける」と気付いたという。
そしてカローラを指し「カローラは、『TO YOU』、誰かのためのクルマづくりの象徴だ。時代に合わせて、人々の生活に合わせて、常に、目の前の『あなた』に向けて形を変えてきた。見た目もボデータイプも様々だが、そのすべてがカローラだ。だからこそカローラは、“みんなのためのクルマ”だ」と語った。
佐藤社長は続けて、「地球は大きくて、世界は広い。道も違えば、エネルギー事情も違う。ただ、誰もが共通して持っている気持ちは『地球を大切に想う気持ち』と、『かっこいいクルマ”に乗りたい』気持ちだ。動力がなんであれ、みんなが乗りたくなるかっこいいクルマにしたい」と述べた。
トヨタの佐藤社長は、グループ会社のダイハツ工業についても「クルマを小さくつくることは、とっても難しい。そんな挑戦を続けているのがダイハツだ」と紹介。「小さいからこそできる、トヨタにはできない“大発明”で、Mobility for Allを一緒に実現していきたい」と述べた。
さらにトヨタ自動車の豊田章男会長がダイハツのマスタードライバーに就任したことに触れ「コペンにもたくさん乗って、たくさん壊してくれるのだと思う。ダイハツの皆さん! マスタードライバーとのクルマづくりは大変だ。覚悟して欲しい」と笑いを誘った。
ジャパンモビリティショー2025の会場は東京臨海新都心の東京ビッグサイト、一般公開日は10月31日~11月9日。主催は日本自動車工業会だ。









