ZFライフテックが、IAAモビリティ2025において、変形するステアリングホイールコンセプトを発表する。
このコンセプトは、自動運転時代における車内空間の変革に対応するものだ。ZFライフテックのステアリングホイールシステムは、内蔵された電動ドライブユニットにより、約2秒でリムを下方に折り畳むことができる。これにより自動車メーカーは、スムーズで静かな格納機能をダッシュボードに組み込むことが可能になる。
この技術により、柔軟で個性的な車内コンセプト「未来のインテリア」のための空間が創出される。変形ステアリングホイールは、駐車時や将来の自動運転モードにおいて、より大きな快適性と空間を実現する。
ZFライフテックのハラルド・ルッツ氏は「変形ステアリングホイールにより、手動運転と自動運転の文脈に応じた接続を確立する先進的なコンセプトを開発した。従来の機能性と車内デザインの新たな自由度を組み合わせている」と説明した。
このコンセプトは、馴染みのあるすべての操作系を備えた従来のステアリングホイールをベースとしている。ドライバー用エアバッグは、新しい変形ステアリングホイールの中央ハブに統合されている。
自動運転時や駐車時には、ステアリングホイールのリムを下方に折り畳むことができる。自動車メーカーの車内コンセプトに応じて、ステアリングホイールのリムをダッシュボードに格納することも可能だ。
わずか2秒の折り畳み時間により、運転モード間の迅速な切り替えが可能になる。中央部の光学素子は色分けにより現在のモードを明確に示し、夜間運転などの視認性が低い状況でも容易に認識できる。
ユーザーは車両をさまざまな目的で使用しており、仕事、リラクゼーション、マルチメディアコンテンツの消費など、車内で過ごす時間が増加している。これは特にアジア市場で顕著で、快適性と機能性をシームレスに融合した空間への明確な需要がある。
ZFライフテックの変形ステアリングホイールのアイデアは、将来の車内空間の進化を支援することだ。駐車時や自動運転時に追加の空間を創出し、柔軟でカスタマイズ可能な車内コンセプトの開発を可能にする。
統合された挟み込み防止機能により、日常使用における最大限の安全性も確保している。このシステムは、動作中に指や手などの身体部位が挟まれることを防ぐ。ZFライフテックの変形ステアリングホイールコンセプトは、顧客固有の要件に適応でき、さまざまな用途シナリオに対応する柔軟なソリューションを提供する。