ロールスロイスは、中国・敦煌の1000年以上前の洞窟壁画からインスピレーションを受けた3台のビスポーク・コミッションを公開した。
このコレクションは、『ファントム・エクステンデッド』、『ブラック・バッジ・カリナン』、『ブラック・バッジ・スペクター』の3モデルで構成される。ロールスロイスのプライベート・オフィス・上海を通じてオーダーされた。
3台には「シルケン・スピリット」と名付けられた共通のデザインモチーフが採用されている。これはスピリット・オブ・エクスタシーと、貴重な絹が織りなす流麗なフォルムからインスピレーションを得たものだ。

最も繊細な表現は、ファントム・エクステンデッドのギャラリーに施された手描きのアートワークに見られる。ブラックのレザーをキャンバスに描かれた風景画に、ホワイトとブラックの糸で刺繍されたシルケン・スピリットのモチーフを組み合わせている。
ファントム・エクステンデッドは、万里の長城のかなたに広がる深い紫色の空をイメージしたニンイェ・パープル(寧夜紫)で仕上げられている。この色は西暦800年の唐代の詩に謳われた美しい色彩表現から名付けられた。
ブラック・バッジ・カリナンはダンチアン・ピンクで仕上げられ、23インチのブラック・バッジ鍛造ホイールのセンター部分にも同色が施されている。フロントシートはブラッシング・ピンクのレザー仕上げで、0.8mm×1.2mmのパーフォレーションが100万7000個もちりばめられている。

ブラック・バッジ・スペクターは、敦煌の壁画に描かれた山々の青と草木の緑から着想を得たチンシャン(青山)・ブルーで仕上げられている。アッパー部分とC ピラーおよびコーチラインに配されたシルク・スピリットのモチーフは、対照的なダイヤモンド・ブラックで仕上げられている。
3台すべてに、手作業で配置された1344個の「星」と192個の「流れ星」がビスポーク・スターライト・ヘッドライナーを彩る。
ロールスロイス・モーターカーズ プライベート・オフィス・上海のビスポーク・デザイナー、シュアイ・フェンは「敦煌莫高窟の壁画は、中国の文化遺産を象徴する最も力強いシンボルのひとつ。これらの芸術作品は王朝を超えて創作され、我が国の文明を形作ってきた抽象的な理念を反映している」とコメントしている。
