VWのEVセダン、航続700km…プロトタイプをCES 2023で発表予定

市販モデルのデビューは2023年春

15インチの新ディスプレイや拡張現実ヘッドアップディスプレイ

特別なカモフラージュは電気によって光る

VWのEVセダン、航続700km…プロトタイプをCES 2023で発表予定
  • VWのEVセダン、航続700km…プロトタイプをCES 2023で発表予定
  • フォルクスワーゲン ID.7 のプロトタイプ
  • フォルクスワーゲン ID.7 のプロトタイプ
  • VWのEVセダン、航続700km…プロトタイプをCES 2023で発表予定
  • フォルクスワーゲン ID.7 のプロトタイプ
  • VWのEVセダン、航続700km…プロトタイプをCES 2023で発表予定
  • VWのEVセダン、航続700km…プロトタイプをCES 2023で発表予定
  • VWのEVセダン、航続700km…プロトタイプをCES 2023で発表予定

フォルクスワーゲンVolkswagen)は、15日(日本時間16日未明)、米国ラスベガスで開幕するCES 2023において、新型EVセダン『ID.7』のプロトタイプを初公開する。

◆市販モデルのデビューは2023年春

ID.7は、フォルクスワーゲンの新世代EVID.」ファミリーの最新モデルであり、ID.ファミリー初のセダンだ。2026年までに市販予定の10車種の新型EVのうちのひとつになる。20226月に中国で初公開されたコンセプトカー『ID.エアロ』の市販バージョンとなり、EVのラインナップを上位セグメントに拡大する。市販版は2023年第2四半期(46月)、デビューする予定。将来的に世界3大陸で販売する計画だ。

ID.7は、とくにフロントセクションとルーフの空力性能を追求した。これにより、エネルギー消費の削減と航続の延長を目指した。フロントエンドに配置されたエアインテークは、エアインテークを通って流れる空気を車両の側面から後方へと導く。これがエアカーテンを形成し、車両の側面の空気の流れを最適化する。ルーフは後方に傾斜しているため、ID.7 は空気抵抗係数に優れるという。1回の充電での航続は、最大で700kmWLTPサイクル)に到達する見通しだ。

ID.ファミリーの他のすべてのモデルと同様に、 ID.7 は、フォルクスワーゲングループの EV向け車台「MEB」をベースにしている。短いオーバーハングと2970mmの長いホイールベースを備えたMEBは、インテリアにメリットをもたらす。ID.7では、これが高級セダンの特長になり、とくに広々とした感覚を実現しているという。

フォルクスワーゲン ID.7 のプロトタイプフォルクスワーゲン ID.7 のプロトタイプ

15インチの新ディスプレイや拡張現実ヘッドアップディスプレイ

ID.7のプロトタイプでは、ID.ファミリーの顧客からのフィードバックを反映させて、ユーザーエクスペリエンスを向上させた。多くの革新的装備が標準、と自負する。具体的には、15インチの新しいディスプレイ、拡張現実ヘッドアップディスプレイ、インフォテインメントシステムと一体設計された空調コントロール、照光式タッチスライダーなどを採用している。

インテリジェントベントを備えた新開発の空調システムには、多くの新機能がある。たとえば、ID.7では、キーの位置情報をベースに、ドライバーが近づいていることを検出し、ドライバーが車両に乗り込む前に、夏の暑い日には車内を冷やし、寒い日には車内を暖めることができる。新設計の「Smart Air Vents」が空気の流れをコントロールし、ダイナミックに動き、室内の広い範囲にできるだけ早く冷暖気を送り込む。

車内に乗員がいる場合、空気を直接体に向けたり、間接的に車内を換気したりすることができる。作動状況は、新開発の大型ディスプレイで見ることができ、ユーザーごとに個別にカスタマイズして保存することも可能だ。音声による指示でも作動する。乗員が「こんにちは、フォルクスワーゲン。手が冷たい!」と言うと、ID.7 はステアリングホイールのヒーター機能を作動させる。同時に、暖かい空気が手の方向に送られる。

VWのEVセダン、航続700km…プロトタイプをCES 2023で発表予定VWのEVセダン、航続700km…プロトタイプをCES 2023で発表予定

◆特別なカモフラージュは電気によって光る

ID.7の特別なカモフラージュは、エレクトロルミネッセンスによって、スマートに光の効果を生み出すことを狙った。独自の技術とマルチコート塗装を利用して、光の効果を生み出すスマートカモフラージュでボディを覆った。これはインタラクティブな機能であり、ID.ファミリーの将来のフラッグシップモデルのデジタル化における次のステップを象徴しているという。

車体には、40層の塗料が塗布されており、導電性のものと絶縁性のものがある。表面の22 か所は、個別に制御でき、塗装の最上層のすぐ下に電気が供給されて点灯する。サウンドシステムに接続すれば、リズムは個々の領域の照明によって視覚化されるという。

フードと両側に配されたQRコードは、物理世界とデジタル世界の間のインターフェイスを追求したものだ。カモフラージュ全体もQRコードのテーマをさらに進め、市販モデルの輪郭を隠すことを狙った、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集