VWのEV『ID.4』、387馬力に強化…「持続可能なオフローダー」がコンセプト

新世代EV向け車台の「MEB」の可能性を示すのが狙い

バンパーガードやLED補助ライト付きのルーフキャリア

不要になったテスト車両と使用済みバッテリーを使用

フォルクスワーゲン ID.エクストリーム
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フォルクスワーゲンは9月9日、オフロードEVコンセプトの『ID.エクストリーム』(Volkswagen ID. XTREME)を欧州で発表した。新世代電動SUVの『ID.4』をベースに、オフローダーを提案している。

◆新世代EV向け車台の「MEB」の可能性を示すのが狙い

このコンセプトカーは、フォルクスワーゲンの開発部門のアンドレアス・レッケヴェル(「MEB」責任者)が率いるチームによって製作された。「モジュラー・エレクトリック・ドライブ・マトリックス(MEB)」は、大きな技術的可能性を備えているという。ID.エクストリームは、MEBの柔軟性や汎用性を示すのが狙いだ。

「MQB」での経験に基づいて、フォルクスワーゲングループは、新世代EVの「ID.」ファミリー向けに、MEBを開発した。MQBと同様、MEBは、大量生産を行うグループブランドに搭載できる汎用性を持つ。MEBの基本的な技術レイアウトは、電気駆動コンポーネントを最小限のスペースに収容するという原則に基づいている。高電圧バッテリーは前後のアクスル間に配置され、パッセンジャーコンパートメントに、広いスペースを実現する。MEBは、シティカーからミニバンの『ID. Buzz』まで、グローバル市場向けの幅広いモデルラインナップをカバーしている。

フォルクスワーゲングループはMEBにより、あらゆる人々に適したeモビリティを実現し、2025年までにすべての車両セグメントにEVを用意する予定だ。また、次世代のEV用に開発された「SSP(スケーラブル・システムズ・プラットフォーム)」により、完全にデジタル化され、高度にスケーラブルなメカトロニクスプラットフォームを導入していく。このプラットフォームは、2026年以降、航続、充電速度、コネクテッドドライビング体験の点で、新たな基準を設定することを目指す。

◆バンパーガードやLED補助ライト付きのルーフキャリア

フォルクスワーゲン ID.エクストリームフォルクスワーゲン ID.エクストリーム

ID.エクストリームは、新世代電動SUVのID.4をベースに、オフロードでのアドベンチャーに向けて、専用のアイテムを装備した。フロントのバンパーガード、フェンダーエクステンション、18インチのオフロードタイヤ&ホイール、LED補助ライト付きのルーフキャリア、アルミ製アンダーボディガードなどを採用する。

EVパワートレインは、ID.4の高性能モデルの『ID.4 GTX』がベースだ。デュアルモーター4WDシステムのツインモーターは、ソフトウェアの変更などにより、最大出力が299hpから387hpへ、プラス88hp、率にして30%強化されている。

フォルクスワーゲンは、ID.エクストリームに対するファンの反応を探っていく。コミュニティからのフィードバックに基づいて、今後のプロジェクトの進め方を決定するという。

◆不要になったテスト車両と使用済みバッテリーを使用

フォルクスワーゲンのデザイン部門と共同で、ID.エクストリームコンセプト専用の走行サウンドを開発した。走行サウンドは、ホイールハウジング内のサウンドジェネレーターから発せられる。

インテリアには、多くの部分にアルカンターラが使われた。シートも新デザインで、アクセントカラーとしてオレンジをあしらう。

ID.エクストリームコンセプトの開発では、持続可能性が重視された。不要になったテスト車両と、使用済みの蓄電容量82kWhバッテリーが、ID.エクストリームコンセプトのベースとして採用されている。


《森脇稔》

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