90系から復活の「70」まで、実に多彩なランドクルーザー【懐かしのカーカタログ】

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今年で生誕70周年となる『ランドクルーザー』だけに、歴代モデルは実に多彩だったことがわかる。今回は、1996年の「90系」以降を振り返ってみた。

90系(1996年)

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『プラド』の2代目に当たるのがこの「90系」。ボディタイプは5ドアと3ドアが設定された。フロントサスペンションにダブルウイッシュボーン式独立懸架を採用し(リヤは4リンク式)、操縦安定性、走破製、快適性を高めた。フレーム、ボディも新設計になっている。駆動方式はセンターデフ付きフルタイム4WDとし、L.S.D.やリヤの電動デフロックも用意されている。登場時のエンジンは、3リットルのインタークーラー付きディーゼルターボ(1KZ-TE型)と3.4リットルのV6ガソリン(5VZ-FE型)。

100系(1998年)

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人気を博した「80系」の後継モデルとして登場。フロントサスペンションには、新たにロングホイールストロークのダブルウイッシュボーンを採用。ラック&ピニオン式ステアリングも採用し、操縦性、走行安定性も高めた。エンジンは2機種の新開発ユニット(4.7リットルV8ガソリンと4.2リットル直6・インタークーラー付きターボディーゼル)を搭載。サスペンションにアクティブハイトコントロールサスペンション、スカイフックTEMSも投入。走行時に室内に進入するNVHの徹底対策も実施された。またシリーズの最上級モデルとして「シグナス」が設定された。

120系(2002年)

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日本国内では3代目「プラド」として投入されたモデル。スタイリングの作風が少し違うのは、欧州市場をターゲットに、デザインもトヨタの欧州スタジオ(ED2)で開発されたため。北米市場でもレクサス『GX470』として展開された。剛性を高めたフレーム、リヤ電子制御エアサスペンション、H∞(インフィニティ)-TEMS、アクティブTRC、ヒルスタートアシストコントロールなども採用。ボディタイプは5ドアと3ドアの2タイプ。カタログのモデル(04年8月)ではガソリンエンジン(2.7リットル)が新型の2TR-FE型に。

200系(2007年)

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自他共に認めるKing of 4WD、「100系」のフルモデルチェンジ版。フルフレームの一新を始め、約1~5km/hの極低速を維持しながらエンジンとブレーキを自動制御するクロールコントロール、オフロードでの制動性能を確保しりマルチテレインABS、前後のスタビライザーを油圧でリンクさせ最適に作動させるKDSS(キネティック・ダイナミック・サスペンション・システム)などを投入。搭載エンジンの4.7リットルのV8(2UZ-FE型)には、吸気側にVVT-i(連続可変バルブタイミング機構)を採用していた。

150系(2009年)

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「プラド」として4代目となったのがこのモデル。日本国内仕様は5ドアのロングボディのみの設定となった。路面状況に応じて走行設定を行なうマルチテレインセレクトを始め、世界初のオフロード走行時に4つのカメラで車両周囲の状況確認が行なえるマルチテレインモニターを設定。AVS&リヤ電子制御エアサスペンション、クロールコントロール、KDSSなども採用された。搭載エンジンはV6の4リットルと直4の2.7リットルを設定。

70(2014年)

ランドクルーザー70ランドクルーザー70

2014年、ランドクルーザー70の生誕30周年を記念し、期間限定で復活したのがこのナナマル。カタログには“~2015年6月30日生産分で終了”と表記されていた。5ドアのバンのほかに何とピックアップも設定。搭載エンジンは4リットルのV6ガソリンの1GR-FE型(プレミアムガソリン仕様)。メーカーオプションとして電動ウインチ(ワイヤー長は約34m、1本がけで1tまで対応)も用意された。フロントサスペンションにはコイルスプリングを使用。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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