なんかいい感じ・・・とはこういうこと ルノー メガーヌの滋味豊かさを知る旅へ

今回のショートトリップの相棒は、メガーヌ・スポーツツアラー・インテンス。実車は“ルージュフラムM”と呼ぶ、ひと口で言えば赤だが、ハッとさせられるというか、光の加減で艶やかにも深みを帯びても見える、他車ではなかなかお目にかからない赤だった。

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が、普通なら色に負けてしまうところだが、しっかりと着こなしているのは、エレガントだが彫刻的で力感のある、個性的なメガーヌのデザインの成せる技といったところ。もちろん、ほかに用意されるシックなグリバルティックM(いわゆるグレーメタリックでスポーツツアラー専用色。ハッチバックのメガーヌなら大人びたブラウン系のキュイーヴルソラールMがある)など惹かれる色も揃う。

造りの良さと心配りを実感できるワゴンボディ

ワゴンボディながら小気味よく引き締まったスタイルを目で楽しむのもそこそこに、運転席に収まってみる。すると、近年のルノー車の、上質感に十分な配慮が行き届くインテリアが迎えてくれた。一見するとモダンでデザインに振ったかのようにも思えるが、実はセンターパネルには空調操作用の3つの物理ダイヤルが残されていたりと、いかにもトラッドな自動車らしい安心感があり、そういうところに好感がもてる。ルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENSルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENS写真をすべて見る

インテリア空間のゆとりも心地いい。ハッチバックに対してホイールベースが40mm長いスポーツツアラーは足元も余裕だし、後ろまで引かれたルーフラインのおかげで頭上空間もタップリしている。また上方を落としていない窓の形のおかげで外の景色もよく見える。リヤドアの開口部形状も大きく取られ、乗り降りも楽だ。それとドアの閉まり音が実に静かなことも、造りのよさを伝える。実車に触れると、こうした、いわば心配りが実感できる。ルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENSルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENS写真をすべて見る

またスポーツツアラーならではのラゲッジスペースは5名乗車時で580リットルの容量を確保。ラゲッジボードは、開口部側に立てかけて荷物を保持しておけるパーティションや、床目の高さが変えられる仕掛けになっている。日常にも便利で、いざという時にこれくらいのラゲッジスペースがあると心強い。メガーヌ スポーツツアラーのラゲッジ容量は5人乗車で580Lを確保 アウトドアで活躍する12V電源ソケットを装備メガーヌ スポーツツアラーのラゲッジ容量は5人乗車で580Lを確保 アウトドアで活躍する12V電源ソケットを装備写真をすべて見る

ハッチバックと比較してもヒケをとらない軽快な走りと先進運転支援システム

そして何といっても「ほほぉ」と感心させられたのが走りだ。とりわけ驚きなのはエンジン性能で、1.3Lの直噴ターボは、WLTCモード16.6km/Lの高効率を叶えながら、排気量をまったく意識させない力強く十分な動力性能を見せつける。街中で加減速をためしても実にスムースでドライバビリティが上々だし、高速道路に入りアクセルを踏み込めば、活き活きと吹け上がり、面白いようにスピードを乗せる。高回転域の耳心地のいいエンジンサウンドも今では貴重な存在だ。さらに走行シーンやその日の気分で運転モードが切り替えられるのも魅力だ。ルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENS ターボチャージャー付 筒内直接噴射 直列1.3L 4気筒DOHC16バルブルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENS ターボチャージャー付 筒内直接噴射 直列1.3L 4気筒DOHC16バルブ写真をすべて見る

もちろん路面の凹凸に煽られず、したたかに安定感を保つサスペンションはルノーならでは。ホールド感の高いシートと相まって、ドライバーは山道で心置きなくハンドリングを堪能できる。ワゴンボディだが剛性感が高く、ハッチバックのメガーヌと較べてもいささかもヒケをとらない軽快感、しなやかな身のこなしにも目を見張るものがある。ルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENSルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENS写真をすべて見る

目を見張るといえば、ドライバーの運転操作の負荷を低減、安全性と安心感を高めてくれる各種の先進運転支援システムも充実。最新モデルでは高速道路などの同一車線を走る先行車を検知し、車速、車間距離を保持してくれる(渋滞にも対応)アダプティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付き)やリヤクロストラフィックアラート、ドライバー疲労検知アラートといった新機能も搭載された。ルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENSルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENS写真をすべて見る

王道をゆく伝統で大切なことは人の気持ちに寄り沿うこと そして滋味深さ 

ところで今回の旅では、長野県蓼科のリゾートホテル「コロシアム・イン・蓼科」を訪ね、こちらの代表でありシェフの安藤孝さんが腕をふるう正統派フランス料理に舌鼓を打つことができた。至福の、極上の……と言葉にしてしまうといささか野暮に聞こえてしまうが、ディナーのテーブルに供された料理の数々は、季節感と素材そのもののうま味をしっかりと堪能させてくれ、食するほどに“生き返った気持ち”になれたことはいうまでもない。ルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENSルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENS写真をすべて見る

「フランス料理は伝統を重んじます。季節ごとの素材とソースの組み合わせとか、基本があり、そこからは逸脱しない。アレンジが過ぎてもいけません。料理作りの技法にも、お魚でいえば皮がパリパリとして身はホクホクする火の入れ方とか、そこにも伝統があり、ブレないようにしています。下処理にもこだわり、素材も大切にしています」と安藤シェフ。故郷伊豆川奈港直送鮮魚サラダ故郷伊豆川奈港直送鮮魚サラダ写真をすべて見る

実はもっとたくさん伺ったのだが、安藤シェフのお話は、ご自身の25年以上の経験と自負に裏付けられた、フランス料理の王道が何なのかを改めて教えていただくものだった。リゾート地ということでドレスコードは設けずとも、若い人にももっと、肩の荷は下ろして、たとえばハレの日なら特別な時間を伝統的なフランス料理とともに味わい、過ごしていただきたい……というのが安藤さんの思いだ。新漁秋鮭のポアレ新漁秋鮭のポアレ写真をすべて見る

なるほどな、と思った。ロサンジュ(菱形のロゴエンブレム)を冠したルノーも歴史のあるフランスのブランドだが、フランス料理でいえば安藤シェフのような伝統を守る目利きがいて、おそらく今までずっとルノーの世界観が保たれてきたのだろう。コロシアム・イン・蓼科の安藤孝シェフコロシアム・イン・蓼科の安藤孝シェフ写真をすべて見る

乗ればルノーだと実感する優しい乗り味、走り、スタイル。とくに今回の試乗車は、特別なスポーツグレードという訳でこそなかったが、それでも走らせるとルノーの王道をいく、いつの間にか人の気持ちに寄り沿うクルマだと試乗を通して改めて実感した。別の言い方をすると、伝統的な正統派フランス料理と同様、滋味豊かなクルマであるところが、ルノーであり、メガーヌの魅力だ。ルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENSルノー メガーヌ スポーツツアラー INTENS写真をすべて見る

滋味豊かなルノー メガーヌツアラー INTENSの詳細はこちら

撮影協力:コロシアム・イン・蓼科

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

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