【メルセデスベンツ Eクラスセダン 新型試乗】「W124」当時の面影が残る…渡辺陽一郎

メルセデスベンツ Eクラスセダン(E200スポーツ)
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大幅なマイナーチェンジを受けたメルセデスベンツ『Eクラス』は、直列4気筒1.5リットルターボからV型8気筒4リットルツインターボまで、さまざまなエンジンを用意する。この中で最も小さな1.5リットルターボを搭載するセダンの「E200スポーツ」を試乗した。マイルドハイブリッドも採用されて価格は769万円だ。

運転席に座って前方を眺めると、ボンネット上の盛り上がりが少し目障りだ。それでも全長が4955mm、全幅は1850mmに達する割に、ボディの四隅を把握しやすい。後輪駆動車とあって最小回転半径も5.4mに収まる。

メルセデスベンツ Eクラスセダン(E200スポーツ)メルセデスベンツ Eクラスセダン(E200スポーツ)
発進させると1.5リットルターボはノイズが少し粗い。一般的には不満のない水準だが、Eクラスとなれば、2000~3000回転の実用域はもう少し静かであって欲しい。

エンジン特性は良好だ。1300回転以下では駆動力が落ち込むが、1500回転以上になるとターボの過給も立ち上がり、2.7リットルのノーマルエンジンに匹敵する性能を発揮する。

最近のターボを備えたメルセデスベンツはどれもパワフルだが、自然吸気の時代は、控え目な動力性能と優れた走行安定性の組み合わせが特徴だった。W124の「230E」などはその典型で、現行型のE200には当時の面影が残る。ノイズは要改善だが、動力性能はこの程度がちょうど良い。

メルセデスベンツ Eクラスセダン(E200スポーツ)メルセデスベンツ Eクラスセダン(E200スポーツ)
走行安定性は操舵感が正確で4輪の接地性も高いが、試乗車は19インチタイヤを装着していたから乗り心地が少し硬い。設定はないが17インチにすると、空気充填量も適度に高まり、操舵感も穏やかになって上品な乗り心地になると思う。

フロントマスクは、「E450エクスクルーシブ」のように、小さなエンブレムをグリルの上に立てたタイプを幅広いグレードで選べるようにして欲しい。グリルの中央に大きなエンブレムが収まるフロントマスクは、ブランドをひけらかしているように見えてしまう。伝統のあるブランドでは、こういった部分にこだわりたくなる。

メルセデスベンツ Eクラスセダン(E200スポーツ)メルセデスベンツ Eクラスセダン(E200スポーツ)

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト
1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

《渡辺陽一郎》

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト 1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

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