【マツダ3 セダン 新型試乗】走りはどうってことないけど、上質感は飛び抜けている…中村孝仁

マツダ3 セダン 新型
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『マツダ3』の先代にあたる『アクセラ』では、実はマツダの主力であったはずのディーゼル比率は非常に少なかった。例えば『CX-5』なんぞ、8割近くがディーゼルだ。あと古くなったが『アテンザ』だって半数以上はディーゼルだった。ところがアクセラの場合は2~3割程度。少ない理由は多分同じエンジンを積んでいるのに燃費性能が他の2台より悪かったからだ。車重も軽いのに燃費性能が悪い理由が理解できなかった。

そんなわけだからマツダ3になっても多分主流はガソリンである。ところが今度のマツダ3、ガソリン車は今のところこの2リットル版しかない。1.5リットルの設定はない。まあ、SKYACTIV-Xが出るから…と言われても…なのである。

というわけで、まずはモデルミックスがあまり良くないのではないか?という点について少し触れたところで、ではこの2リットル版がどうかという話だが、まあ普通に乗る限り尖った点はないし、スタイリングもハッチバック(マツダではファストバックと呼ぶ)と比べても鮮烈な印象が無いから、「普通」である。

ドアトリムに至るまで上質感に溢れる

マツダ3 新型
実は直前まで『マツダ2』に試乗していた。ディーゼルの4WDで一番高いLパッケージである。そのお値段、あれこれオプションを込めた試乗車は277万7500円であった。はっきり言ってこれはBセグメントの値段じゃない。相当に高い。で、マツダ3のガソリン車ではFWDだけど一番高い今回の試乗車がいくらかと言うと、281万5300円である。たった4万円弱でCセグメントのセダンが買える。勿論4WDじゃないし、ディーゼルでもないから、同列で比較しちゃいけないけれど、そう考えると俄然このクルマが良く見える。

その良さは室内に入ると特に伝わってくる。およそドライバーの手が触れそうな部分はすべてソフトパッドで覆われ、ドアトリムに至るまで上質感に溢れる。メッキ類の使い方も適度にちりばめられていて好印象だ。マツダ2で味わったシートのクッションなどと同等のフォーム剤を使っているのか、やっぱりシートの感触も良い。ナビ画面も大きくなったし、ヘッドアップティスプレイはウィンド投影式でグレードアップ。シートヒーターはおろか、ステアリングヒーターだって付く。装備の充実も凄いしトヨタと基本は一緒のマツダコネクトのサービスも安心感の一助だ。

とまあ、装備はてんこ盛りだし、質感は高いし、でも走り出すとそれほどインプレッシブではないし、乗り心地はそのボディの上質さと比べて良く言えばアスリート風、悪く言えば粗さの目立つ乗り心地である。

走りはどうってことないけど

マツダ3 SKYACTIV-G
2リットルユニットは全域でとりあえず良く回るし、パフォーマンスに過不足はない。良い点はステリングのフィール。これはとても良い。そしてとても洗練されていると思う。

ボディサイズは全長4660×全幅1795×全高1445mmで、今時のヨーロッパ製Cセグメントから比べたら少しは横幅で小さいのかもしれないが、ほとんど『クラウン』に匹敵する全幅だと言えばやっぱり大きい。これでも標準サイズなのだから、最近のクルマはデカくなったと思う。

トランスミッションは6速AT。内製の拘りを持つマツダには今、このATしかない。見渡してみても今では8速が主流になりつつあって、やっぱり少し役不足感があるが、それは高速でのエンジン回転が少しばかり高くなるというだけで、それはそのまま多少燃費に影響はするものの、走りの性能にそれほど大きな影響は与えていない。

まあ、走りに関しては正直可もなく不可もなく。でも、Cセグメントセダンとしての上質感は飛び抜けている。つまり走りはどうってことないけど、作りは上質。これをどう評価するかが、分かれ道というところだろう。近年走りで差をつけるのはよっぽどでないと難しく、そこに足を踏み入れると恐らく相当に高いものになってしまう。となると、乗り出し300万程度なら、この上質感を味わうクルマとして手ごろだと思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
おすすめ度:★★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、その後ドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来42年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める

《中村 孝仁》

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