【MaaS】2025年大阪万博とMaaSへの参画募集…大阪商工会議所 産業部 部長 玉川弘子氏[インタビュー]

【MaaS】2025年大阪万博とMaaSへの参画募集…大阪商工会議所 産業部 部長 玉川弘子氏[インタビュー]
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大阪・関西万博が2025年5月3日(土)から11月3日(月)の185日間、人口島の夢洲で約2,800万人の入場者を想定して開催される。開催経費は会場建設費が推定約1,250億円、運営費は推定820億円。そして2025年万博でもMaaSが検討されている。「2020年の東京で何かしたいと考えていたが間に合わない」として、次のマイルストーンとして東京からも大阪に注目が集まっているが、全容を把握している企業は少ないようだ。2025年に向けて大阪や関西ではどのような動きがあるのか、大阪商工会議所(大商)産業部部長の玉川弘子氏に聞いた。

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新たなマイルストーン2025大阪・関西万博


---:2020年の次のマイルストーンとして2025年の大阪万博が注目されています。大商を中心にどのような動きがあるのでしょうか?
玉川氏:大阪・関西万博は2025年日本国際博覧会協会が主体となって開催されます。関西で非常に期待が高く役員構成は、会長は経団連会長、副会長は関経連会長、関西商工会議所連合会会長・大商会頭、関西経済同友会代表幹事、京商会頭、神商会頭、日商会頭、経済同友会代表幹事、大阪府知事、大阪市長、関西広域連合会で構成しています。

テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン~Designing Future Society for Our Lives~で産業分野に関係してくるのがコンセプトの「未来社会の実験場“People’s Living Lab”」です。

2019年からマーケティングや会場整備計画などを開始しはじめましたが、中身を詰めていく作業はこれからになります。

---:大商としては?
玉川氏:経済発展と社会課題の解決を両立させる国連目標である持続可能な開発目標(SDGs)やSociety5.0を掲げるとともに、大阪・関西が人・情報・投資を呼び込む成長都市をめざして産業を活性化したいと考えています。

2025年大阪・関西万博に向けて取組むべきプロジェクトとして4つを提案しています。(1)日本政府公館として先端医療のショーケースの設置(2)博覧会場を「未来都市」の核として未来仕様の都市設計とインフラ整備(3)データ経済圏形成に向けて、博覧会開催前から期間中に様々な実装実証に取組む(4)博覧会への参画を促すため「いのち輝く未来社会コンテスト」を開催します。

「待ち時間ゼロ」の万博をめざす


---:モビリティに関しては?
玉川氏:「待ち時間ゼロ」の万博が望ましいと考えています。1970年の大阪万博では何時間待ったかがステータスとなっていたようですが、2025年の万博では会場内のみならず会場外の過ごし方や移動を含めて調整したいと考えています。2025年日本国際博覧会協会からも、一般の自家用車の乗り入れを禁止し公共交通の利用を促す方針と聞いています。

このような会場イメージを検討している最中、2018年11月頃にMaaSの話を聞きました。そこからMaaSに詳しい方々と勉強を始めたので、まだ多くのことは決まっていない状況です。

大商では、会場のイメージとして「生体情報システム×MaaS×万博トークン×ブロックチェーン」を提案しています。それに加えて大阪・関西圏で自動走行・自動配送、キャッシュレス、次世代位置情報システム構築、オンライン医療、オンライン教育、エネルギーなど最適管理などのテクノロジーを活用してデータ経済圏形成をねらい、海外パッケージ輸出も視野に入れます。

---:先日のG20開催で大規模な交通規制を行ったので課題も明確に見えたのではないでしょうか。2025年万博は開催が確定していて、大きな予算が組まれ投資が喚起されるわけですが、具体的なことが決まっていないのでしたら、まだまだ新規参画の余地があり夢がありますね。

---:MaaS関係の具体的な活動内容やスケジュールは?

玉川氏:2025年日本国際博覧会協会との動きと連携させて動いています。

大商主催で2019年前半に「MaaS研究会」を開催しました。まだMaaSが何か共有できていなかったので基本的なことを学びました。対象を交通、通信、旅行、エネルギーなどの関連産業とし、定員を50社・団体としたところ、57社が参加するなど大きな反響がありました。

これからは社会実装推進フェーズに入ってきます。研究会から「MaaS社会実装推進フォーラム」に名前を変えて本格的に動き出します。目的はデータを1.オープンに扱うプラットフォームの構築とオープンなデータを活用した新たなサービスの開発を目指した業種や企業規模の垣根を超えた連携の創出。2.2025万博を見据えたスムーズな地域内移動に貢献できるMaaSの構築です。オブザーバーは近畿経済産業局、近畿運輸局、大阪府、大阪市、2025日本国際博覧会協会です。

主な事業は2つ。2か月に一回開催予定の例会(行政・企業などの最新の情報提供、企業連携によるMaaSを検討する企業からの事業提案、事業やサービスを提案したい企業からの発表、ディスカッション・ワークショップ、交流会)。そして具体化を進めたい案件が出てきた時に随時設置・開催するワーキンググループです。2019年6月24日にその第1回例会を開催しました。

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多くの参画企業や団体を募集


---:どのような企業や団体が参画しているのですか?参加条件は?
玉川氏: 前身の「MaaS研究会」はメンバーを絞っていました。しかし「MaaS社会実装推進フォーラム」はできるだけ多くの方に参画いただけるような体制にしています。

まずメンバー登録は無料です。情報などをお送りさせていだだいています。事業に参加される場合は都度参加費を支払っていただく形にしています。例えば6月の第1回目例会は、大商会員は1人当たり7,000円、非会員は15,000円とさせていただきました。

登録メンバーは2019年6月24日現在で104社・団体153名です。掲載の許可を頂いているところをいくつかご紹介します。鉄道関係は大阪市高速電気軌道、近畿日本鉄道、阪急電鉄、阪神電気鉄道、南海電気鉄道、西日本旅客鉄道、京阪ホールディングスなどで、旅行関係では近畿日本ツーリスト関西、JTB、JTBコミュニケーションデザイン、自動車関係ではakippa、トヨタレンタリース大阪、南タクシー、南タクシー、都島自動車など、その他にも伊藤忠商事、丸紅、大阪シティバス、関西エアポート、住友電気工業、ゼンリンデータ込む、大和ハウスパーキング、竹中工務店、山電器などです。

2025年の万博のMaaSに参画いだだける企業・団体様をお待ちしております。

---:登録メンバーを拝見すると自動車関係がまだまだ少ないように感じます。会場の外まで渋滞緩和や移動の最適化を検討するのであれば、必然的に必要となるでしょう。

2025年までも大阪をテストベットして


玉川氏:2025年に向けた準備として大阪でさまざまな実証実験が行われることが望ましいと考えています。「未来社会の実験場」をコンセプトとする大阪・関西万博を見据えて、大阪府、大阪市、大阪商工会議所が一体となって「実証事業推進チーム大阪」を構成して実証実験を支援しています。

大阪で実証実験を検討されている方がいらっしゃいましたら、お問合せいただけたらと思っています。

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《楠田悦子》

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