キャスレーディープイノベーションズは、10月29日から11月9日まで東京ビッグサイトで開催されるジャパンモビリティショー2025に出展すると発表した。
同社は、MaaS市場向けに開発を進める「furehako for Drive」を中心とした産学連携によるコンセプト展示を行う。MaaS市場は自動運転やコネクテッドカー、スマート交通システムの進展により急速な拡大が見込まれており、車両やIoTデバイスから得られる走行データ・映像データの量は今後飛躍的に増加すると予想されている。
「furehako for Drive」は、同社が開発したWeb3技術をコアとした非サーバー型分散ストレージ「furehako」の基盤技術を応用したもの。自動運転技術の高度化、最新地図データのリアルタイム更新、道路インフラ点検の効率化、損害保険における事故検証、観光・エンタメにおけるコンテンツ活用といった多様な領域での応用が期待される。
今回の展示では、VFR、電気通信大学、ニムとの協力により、3つの強みを備えた新しいモビリティ基盤を提供する。
第一に、大容量データ保存機能では、分散ストレージ技術により従来比で飛躍的に拡張された保存領域を実現し、膨大な走行データを制約なく蓄積できる。従来のドライブレコーダーやスマートフォンのストレージでは、MicroSDカードや端末容量に保存上限があったが、この制約を解決する。
第二に、不正防止機能では、蓄積した走行データや映像データにブロックチェーン技術を組み合わせることで改ざん耐性を持たせ、真正性を保証する。これにより、事故発生時の証跡や自動運転用データ、道路インフラ点検データといった社会的に重要性の高い情報の信頼性を確保できる。
第三に、ユーザー参加型の収集メリットとして、走行データを収集する主体はドライブレコーダーを搭載するユーザー自身となる。そのため、走行距離や収集データ量に応じたポイント還元や保険料割引などのインセンティブ設計を導入することが可能で、「日常の走行そのものが価値に変わる」仕組みとなる。
同社では、日本発の技術資源によるモビリティビジネスへの応用に貢献し、MaaS市場の発展に寄与することで、経済的価値と社会的価値を両立する製品・サービスの実現を目指す、としている。



