ボッシュがのぞかせた、自動運転シャトル巨大市場への自信…CES 2019

ドイツの自動車部品大手のボッシュは、米ラスベガスで開催された家電見本市「CES 2019」に出展。その目玉となったのは自動運転やネットワーク、そして電動化といった分野での最新ソリューションを搭載したコンセプト車両だ。ボッシュが考える自動車の未来とは?

CES 2019が開催される前日の1月7日、ボッシュはマンダレイベイホテルでプレスカンファレンスを開催した。カンファレンスでは、ボッシュ・グループ取締役会メンバーのマルクス・ハイン(Markus Heyn)氏と、ボッシュ北米法人社長のマイク・マンスエッティ(Mike Mansuetti)氏が揃って登壇。同社が今回展示している次世代モビリティ技術や、IoTやAIを駆使した同社の活動の他、今後の展望等について解説した。

そこでまず披露されたのは、ひょうきんなキャラクターが演じた「#Like a Bosch」という新たなIoTキャンペーンのムービー。これは日本語に訳すと「ボッシュらしい」という意味で、それを具体化したのが、コネクテッドサービス機能を備えた無人の自動運転EVシャトル(以下:自動運転シャトル)。世界初公開のコンセプトカーだ。

ボッシュは、近い将来、世界中の大都市圏において、モノ・設備・サービスを含む周辺環境とシームレスに接続したほぼ無音のドライバーレスのシャトルがモビリティの主役になると想定する。このようなモビリティのために、ボッシュはコンポーネントとシステムだけではなく、予約、シェアリング、ネットワーク化プラットフォーム、駐車および充電サービスといったあらゆる種類のモビリティサービスも提供する予定にしている。

マンスエッティ氏は、「早ければ2020年には100万台の自動運転シャトルが公道を走っているだろう。2025年にその数は250万台に増加する見込みだ」という大胆な予測を披露。さらにハイン氏は、自動運転シャトルを使ったモビリティサービスの規模も予測し、「モビリティーサービスの市場は2017年に470億ユーロ(約6兆1100億円)もあり、世界全体では年率25%で成長している。2022年には1400億ユーロ(約16兆9000億円)にも達するだろう」とした。

そうした将来の巨大市場を見据えて出展したのが自動運転シャトルのコンセプトカーである。ここでボッシュが強調したのは「ボッシュはその実現に必要な技術の大半を自社で保有するリーディングプロバイダー」(マンスエッティ氏)であるということ。「それを証明するため、この種のモビリティの予想される姿を実際のコンセプトシャトルとして展示することにした」(マンスエッティ氏)というわけだ。

ハイン氏は、IoT分野において近年重要度が高まっているAIについても言及。その目標として「たとえば、AIにより世界中の交通事故死者数を減少させる、工場のエネルギーコストを削減する、農業をもっと環境に優しいものにする、私たち自身と生活空間の安全、安心、健康を維持する。ボッシュは、AIがこうしたソリューションの鍵になると信じている」とした。

では、出展された自動運転シャトルにはどんな部品の搭載が想定されているのか。そこにはコンパクトで高効率で低価格の電動パワートレイン「eAxle」をはじめ、自動運転のための360度サラウンドセンサー、V2X(Vehicle-to-everything)のための通信コントロールユニットなどが含まれる。また、指紋認証を使ってスマートフォンをキーとして使う「パーフェクトリーキーレス」と呼ばれる技術も備えている。

他にも、新たなモビリティサービスとしてEV向けに新開発した「コンビニエンスチャージングサービス」も紹介。航続距離情報をリアルタイムにクラウド上で管理し、スマートフォンの専用アプリ等で充電時期を提案するというものだ。これはライドシェアなどにも応用が可能になるという。ハイン氏は、未来の相乗り型電動シャトルの充電が「近い将来、現在の車を給油するのと同じくらい簡単になるでしょう」と、そのサービスの実現性に自信をのぞかせた。

《会田肇》

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