S660 コンプリートカーをテクニカルコースで乗り倒す!…Modulo・ModuloX体感試乗会

Modulo・ModuloX体感試乗会
  • Modulo・ModuloX体感試乗会
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  • S660 ModuloX 開発責任者 松岡靖和氏
  • Modulo・ModuloX 統括責任者 福田正剛氏
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ホンダアクセスがツインリンクもてぎで開催した「Modulo・ModuloX体感試乗会」では、今夏発売された『S660 ModuloX』の試乗車が用意された。開発に3年かかったというS660 ModuloXのコンプリートカー。そもそも、一般向けの試乗会は珍しい。

特設コースでホンダアクセスによってチューンされたコンプリートカーを乗り倒せるイベントとは、どんな内容だったのか。その様子をレポートしたい。

テクニカルなコースとプロドライバーの同乗走行

参加者は、抽選で選ばれた全国からの20名(同伴者可)。イベントのメインは当然、S660 Modulo Xの試乗だ。午前に10組、午後に10組が、ツインリンクもてぎ内にある「第2アクティブセーフティトレーニングパーク(ASTP)」に設置された特設コースをノーマルのS660とS660 Modulo Xで2ラップずつする。

コースは高速S字、複合コーナー、リアを巻き込むような姿勢移動で曲がる直角コーナー、スラローム、高速コーナーなどが楽しめるパイロンコース。なかなかテクニカルなコース設定だ。最終コーナーに入る手前には、シケインの代わりとして、ほぼ1車線の規制パイロンが設置される。その手前がコーナーになっており、突っ込みすぎるとこのパイロンをなぎ倒してしまうことになる。設定速度は60km/hで、クルマの性能をみるにはちょうどよいコースだ。

試乗会では、現役レーシングドライバーらによる走行後の講評も受けられる。コメントしてくれるのは、Modulo・ModuloX 統括責任者 福田正剛氏(ホンダアクセス 開発部)、S660 ModuloX 開発責任者 松岡靖和氏(ホンダアクセス 商品企画部)、そしてドリキンこと土屋圭市氏だ。土屋氏はModuloXの顧問アドバイザーでもあり、S660 ModuloXの開発では、ホイールやスプリングなどコンプリートカーとしての設計、セッティングにも携わっている。

なお、午前、午後各部の最後には、上記2名のドライバーに加え、スーパーGT選手権に参戦した道上龍選手と大津弘樹選手によるS660 ModuloXの同乗走行も行われた。参加者は、自分が走った同じコースをプロドライバーによる異次元の走りも堪能できる。これもめったに体験できることではない。

同乗走行では、土屋選手や最年少の大津選手が「規制パイロンはじゃま」と言わんばかりの激走(=パイロンタッチ)を見せたが、S660 ModuloXの安定性、4輪の接地性は外から見ていてもはっきりとわかるものだった。

誰もが感じるModuloXの質感と性能

都内から参加した男性は、「レースを見るのが好きで、案内を見たときにすぐ申し込みました。静粛性も高くシートの座り心地もよく、ModuloXの高級感はいいですね。攻め気味の運転しても、クルマのほうはまだOKのようで、余裕が感じられました。スラロームも気持ちよく抜けられたし、ハードブレーキングでもロックしないですね」とコメントをしてくれた。

もう一人、埼玉県から家族で参加した男性は、「メーカーチューニングに興味があり、S660には一度乗りたいと思っていました。質感の違いは走り出すとすぐにわかります。乗り心地、ハンドリングがいいので低速でも楽しめるクルマだと想います。同乗走行では中野選手の横でしたが、やはり速度域が違いました。お会いできただけでなく、横に乗れたのもすごく嬉しかったです」とのこと。この男性は、過去にジムカーナ経験があるといい、試乗走行でもレブリミットに入るくらいの激走を見せていた。

「上質」の設計コンセプトは維持しつつサーキット走行にも耐える

最後にS660 ModuloXの開発責任者である、松岡靖和氏(ホンダアクセス 商品開発部)にも話をきいた。S660 ModuloXは、開発に3年かかったといい、上質であることのコンセプトは受け継ぎながら、スポーツ走行も犠牲にしていない。かなり高いレベルでバランスしているコンプリートカーのようだ。

「最初はS660のディーラーオプションの開発の中で、ModuloXの企画が上がりました。上質感、走行安定性を高めるため、S660が発表されてから3年かかってしまいましたが、ノーマルからさらに磨きがかかったものになったと思います。特徴的なパーツは5段階調整式のダンパーです。普段の走行は柔らかい設定でいけますが、いちばん硬い設定にすればサーキット走行も可能です。乗り心地や接地性については、じつはサスペンションよりフロントバンパーが効いています。40km/hから効果を発揮しますが、ダウンフォースのバランスをとるため、リアウイングは電動式にし、ModuloX専用の整流リップ(ガーニーフラップ)を装着しています。軽自動車で電動リアウイングはおそらく世界初ではないでしょうか」。他にも、ブレーキパッド、ブレーキローター、ホイールもModuloXのための専用パーツとして開発されたという。

ModuloX全体の開発を統括する福田正剛氏は、トレーニングパークでの試乗会はせっかくの機会なので、参加者には存分に楽しんでもらいたいと語る。

「クルマの動きは乗ってもらえればわかると思います。せっかくの機会でプロドライバーらの同乗走行まであります。ただ、このコースは、一般道と違って、路面のうねりや穴、凹凸などがないので、本当の性能はむしろ一般道のほうがわかるのではないかと思います」。

開発にはアドバイザーである土屋氏にも北海道のテストコースで1週間ほど走り込んでもらったそうだ。

「土屋氏には、開発にさまざまなアドバイスをいただいていますが、お互いModuloXが目指すチューニングの方向性は理解しているので、意見がぶつかることはあっても、最後はバランスがいいコンプリートカーになりました。上質であるというのは、結局バランスがとれているということです。それには、各部の機能や動きがどれだけ細かく制御できるかで決まります。ModuloXはコンプリートカーなので、車種を限定した専用パーツの設計、テストによって、より高いところを狙った開発が可能なのです」。

汎用的なチューニングパーツを組み合わせただけではない、コンプリートカーならではの強みを教えてくれた。

■ホンダアクセス Modulo・ModuloXの詳細はこちら

《中尾真二》

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