トヨタ純正のAVSを使えるチューニングダンパー、テインから登場

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テイン「FLEX AVS」を試した
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スポーツダンパーなどを手がけるテインは毎年、年末が近づくと新製品を発表する。今年も3種の新製品が発表されたが、そのなかで2つのモデルへの試乗が叶った。

まず試乗したのはトヨタが可変式ダンパーを軸に構成する車両安定システム“AVS”を生かすことが可能となったモデルで、その名も「FLEX AVS」。従来よりAVS付きのモデルへのテインのダンパー装着は可能であったが、装着することでAVS機構が使えなくなってしまうというデメリットが生じた。今回のモデルは純正のAVSアクチュエーターを使うことで、AVS機構を生かしたままテインのサスキットが使えるようにしたもの。

装着されたサスキットは車高を落としてもストロークは変わらない全長調整式。装着されたスプリングはフロントが10.0kg/mm(標準は3.8kg/mm)、リヤが8.0kg/mm(標準が5.4kg/mm)にアップ。標準18インチタイヤに対し、19インチタイヤにインチアップ。減衰力は純正AVSアクチュエーターによって9段階に制御される。

まずはノーマルモードで走り始める。スプリング硬く、タイヤが薄くなっているので当然のことながらノーマルと比べるとかなり硬い乗り心地。試乗を行った西湘バイパスは路面の継ぎ目段差が大きく、間隔も短いためチューニングショックにとってはかなりきつい条件となるが、その段差をきっちりこなしていく。もちろん段差を乗り越えるときの突き上げはあるのだが、入力が過激さを持っているわけではない。段差は段差として迎え入れるが、きちんと処理する。衝撃を1回で消え去らせるところはさすがだ。スポーツモードにしても同じ、しっかりといなしてくれるので、不快さはない。

テインの減衰力調整式装置は、「EDFC(エレクトロニック・ダンピング・フォース・コントローラ)」が有名だが、EDFCを装着してしまうと、AVSが持っているさまざまな機能(ナビとの連動など)が使えない。しかもテインのEDFC用の減衰力調整装置だと作動角が足りずにAVSアクチュエーターでの調整がしきれない。そこでテインではAVSアクチュエーターの作動角内で減衰力が調整できるようにAVSニードルというパーツを装着し、減衰力調整を可能にしているというわけだ。

AVSではナビデータを使って減衰力の加減を行うので、おそらくかなり硬くなるであろう、キツい回転半径をのコーナーへとクルマを走らせた。40km/h程度でのコーナリングがギリギリのこのコーナーで、スポーツとノーマルを試したが、スポーツでは引き締まり感が高い印象。スポーツドライブをするにはぴったりだろう。

2018年1月より順次発売で、適応車種は『クラウン』、レクサスのAVS装着車など。価格は18万~18万5000円予定している。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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