フルモデルチェンジしたホンダの軽自動車『N-BOX』には、自然吸気エンジンとターボエンジンの2種が用意されている。自然吸気エンジンもターボエンジンも6000回転付近まで一気に吹け上がるセッティングで気持ちのいい初期加速が味わえる。加速感に大きな違いがでるのはこの先。自然吸気エンジンは頭打ち気味で重々しく回転が上がっていくが、ターボは勢いのいいまま回転が上昇。もちろん速度も上がっていく。軽自動車の弱点のひとつである力不足についてはターボエンジンを選ぶことで解決ができるが、自然吸気エンジンが非力過ぎるわけではないところも悩ましい部分。そして高回転ではちょっとノイジーになるところもあり、あえてターボを選ぶ必然性を感じないのである。ただ、燃費の悪化もあまりないので、坂道の多い地区、高速道路を使う機会の多い方はターボのほうがマッチングがいいだろう。自然吸気エンジン車が装着するタイヤは14インチサイズだが、カスタム系でターボエンジンモデルの場合は15インチタイヤとなってしまう。この15インチタイヤがなかなかのくせ者。自然吸気エンジン+14インチタイヤでは上質なフィーリングを感じられた乗り味が、15インチタイヤ装着のカスタムターボでは雑味が一気に増加する。全体に振動が多くなるのがもっとも気になる部分だ。ハンドリングの俊敏性はアップするが、スポイルされる部分が多く歓迎できるものではない。せっかくのN-BOXのいい部分をダメにしている。カスタム系は防音材の追加が行われているはずなのに、その効果を感じらず残念。カスタム系でないターボは14インチなので、そちらも試乗したなら、また新たにレポートを行いたい。試乗車のシートはベンチシートで、使い勝手を考えれば助手席スーパースライドシートのほうが上。しかし、左側から乗って運転席にずれていく際などはベンチシートのほうがやりやすい。また価格もベンチシート仕様のほうがリーズナブルだということも大きな利点と言える。■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★★諸星陽一|モータージャーナリスト自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
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