日本は世界をリードするハイブリッド大国だが、ガソリンではなくディーゼルエンジンと組みわせたハイブリッド車として販売されていたのは、ながらくメルセデスベンツ『Sクラス』の「300h」のみで、これもマイナーチェンジでドロップした。普及しないのは、ディーゼルエンジンにハイブリッドシステムを組み合わせると車両価格が上がることが理由のひとつといわれている。しかし驚くことに、8月10日に開幕したインドネシア国際オートショー(インドネシアモーターショー)では普及価格のディーゼルハイブリッドが展示されていた。それも日本の自動車メーカーであるスズキのブースにおいてである。スズキの小型MPV『エルティガ』は5ナンバーサイズに収まるコンパクトボディの3列シーターで、日本でいえばミニバンに相当するモデル。現地では人気が高く、ジャカルタの街でも多く見かけるおなじみの車種だ。そんなエルティガにディーゼルエンジン+ハイブリッドシステムを組み込んだのが「エルティガ・ディーゼルハイブリッド」。1248ccのフィアット製ディーゼルエンジンにモーターをドッキング。トランスミッションはMTで、200Nmのトルクと22.6km/リットルの燃費性能を実現している。それを2億21000万ルピア(約182万円)で販売しているのだから驚きだ。ただ、このハイブリッドはいわゆる「マイルドハイブリッド」であり、スターターと発電機を兼ねた「ISG」がモーターとしてエンジンをアシストする機構だ。かつては「Sエネチャージ」として展開していたものである。つまり、『ソリオ・ハイブリッド』や先日登場した『スイフト・ハイブリッド』のようなAGSを組み合わせたフルハイブリッドではない。とはいえ、モーターアシストにより実用燃費は伸びるし、比較的低コストだからハイブリッドシステム搭載による価格上昇がわずかなのが特徴。実際、販売価格はガソリンエンジン搭載の同等の装備仕様のモデルに対してわずか7万円程度高いだけである。
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