富士急行、「富士山ビュー特急」8500系を報道公開…「フジサン特急」8000系と再競演

鉄道 企業動向
JR東海から譲り受けた371系特急形電車を改造した富士急8500系。4月23日から『富士山ビュー特急』として運行を開始する。
  • JR東海から譲り受けた371系特急形電車を改造した富士急8500系。4月23日から『富士山ビュー特急』として運行を開始する。
  • 8500系は3両編成。手前の1号車(大月~富士山間の富士山方)が全席指定の特別車両で、奥の2・3号車(大月~富士山間の大月方)が自由席になる。
  • 特別車両の1号車(クロ8551)。
  • 自由席の2号車(モハ8601)。
  • 自由席の3号車(クモハ8501)。
  • 『フジサン特急』8000系と並ぶ8500系。
  • 車体は多数の文字やロゴマークで装飾されている。
  • 車体は多数の文字やロゴマークで装飾されている。
山梨県の富士急行は4月6日、同社の創立90周年記念事業の一環として新たに運行する『富士山ビュー特急』の8500系電車を、富士急行線の河口湖駅(富士河口湖町)と鉄道技術センター(富士吉田市)で報道陣に公開した。4月23日に運行を開始する。

8500系は、小田急線・JR御殿場線の直通特急『あさぎり』で運用されていた小田急電鉄・JR東海両社の車両のうち、JR東海車の371系特急形電車7両編成を譲り受けて3両編成に改造したもの。小田急車の20000形電車「RSE」も富士急行が購入し、2014年7月から『フジサン特急』として既に運行されている。今回の8500系導入により、元『あさぎり』の車両が富士急行線で再び「競演」することになった。

8500系のデザインは、富士急の観光列車『富士登山電車』や、JR九州の豪華列車『ななつ星 in 九州』などを手掛けたドーンデザイン研究所の水戸岡鋭治さんが担当し、内外装を大きく変えた。走行装置などの改造はJR東日本テクノロジー、内装は長崎船舶装備が担当した。

編成は富士山方の先頭車が1号車(クロ8551)で、中間車の2号車(モハ8601)と大月方先頭車の3号車(クモハ8501)が続く。371系時代の旧番号は、1号車のクロ8551がクモハ371-1、2号車のモハ8601がモハ370-101、3号車のクモハ8501がクモハ371-101。8500系に組み込まれなかった4両は解体された。

外観は371系の白と青に対し、8500系は赤茶色をベースとした塗装に。「2016」や「FUJISAN VIEW EXPRESS」などのアクセント文字や、「富士」の字をモチーフにしたロゴを前面や側面に入れた。

1号車は全席指定の特別車両。内装は木材を多用し、定員も座席のみ26人に絞り込んで「ゆったりとしたホテルのような空間」(富士急行)を演出した。このほか、サービスカウンターや車内販売用冷蔵庫なども設置した。

2・3号車は自由席で、定員は2号車が92人(うち座席57人)、3号車が88人(同60人)。横1列2+2席のリクライニングシートを備える。座席配置など基本的な構造は371系と同じだが、1号車と同様に木材を多用した内装に変えた。

走行装置などは371系時代とほぼ同じだが、もともとはモーター付きだったクロ8551(元クモハ371-1)をモーターなしに変更。集電装置(パンタグラフ)はシングルアーム式のものを1・3号車に設置し、補助電源装置も1・2号車に搭載するなどして機器の二重化を図っている。

8500系は4月23日から、富士急行線の大月~河口湖間を走る『富士山ビュー特急』で運用される予定。運行本数は平日が1日2往復、土曜・休日が1日3往復になる。このうち土曜・休日の2往復は「スイーツプラン設定列車」。富士急ハイランドオフィシャルホテルの「ハイランドリゾートホテル&スパ」のシェフパティシエ・橋本道郎さんによる「富士山ビュー特急特製スイーツ」で1号車の利用者をもてなす。
《草町義和》

編集部おすすめのニュース

特集