ハンドルマウントの巨大フェアリングは「ハンドリングに悪影響を及ぼすのでは?」と試乗前に懸念したが、心配無用だった。前後16インチの足まわりにマッチするようキャスター角が最適化され、軽快なハンドリングを実現。車線変更時もキビキビ動き、コーナリングでは狙ったラインを外さない。もっとも注目したいのは、『サンダーストローク111』と名付けられた排気量1811ccのVツインエンジン。潤沢なトルクによって、豪華なライディングが楽しめる。アクセルをワイドオープンすれば、その巨体を軽々とダッシュさせ、走りはエキサイティングなものに。後続車があったという間に、バックミラーの豆粒だ。上質な乗り味で勝負する「インディアンモーターサイクル」。その最上級モデルだけあって、乗り心地は快適そのもの。前後サスペンションがしなやかに動き、大きな段差を乗り越えたときもダンパーがしっかり踏ん張り、衝撃を収めてくれる。不快な振動はどこにも感じないし、大柄なウインドシールドとフェアリングのおかげで走行風の直撃も免れる。全容量140リットルを誇る耐水製大型ストレージを標準装備するのも嬉しいかぎり。果てしなく続く大陸の道を、パトーナーとともに走ればどれほど素晴らしい体験となるか。夢のようなロングドライブを、思わず想像してしまう。■5つ星評価パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★コンフォート:★★★★★タンデム:★★★★オススメ度:★★★★★青木タカオ|モーターサイクルジャーナリストバイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。国内外のモーターサイクルカルチャーに精通しており、取材経験はアメリカやヨーロッパはもちろん、アフリカや東南アジアにまで及ぶ。自らのMXレース活動や豊富な海外ツーリングで得たノウハウをもとに、独自の視点でオートバイを解説している。現在多くのバイク専門誌、一般誌、WEB媒体で活動中。
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