【新聞ウォッチ】15年度のトヨタ、ベア4000円超の攻防…新規採用は2000人超へ

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2015年3月12日付

●東日本大震災4年、鎮魂の日誓う復興(読売・1面)

●トヨタ、ベア4000円超へ(読売・1面)

●トヨタ採用531人増、15年度計画、工場従業員が中心(読売・8面)

●三洋事実上消滅へ、パナソニック最後の直轄事業売却(読売・8面)

●ガソリン価格、4週連続上昇(読売・8面)

●色あせた「挑戦のソニー」ネット対応乗り遅れ(読売・9面)

●中国止まらない減速、リーマン後最低水準、1・2月主要統計(朝日・9面)

●アウディ自動運転車2017年発売、IT巻き込み競争加速(産経・10面)

●高松空港民営化へ(日経・5面)

●新『アルト』ターボを搭載、スズキ、15年ぶり(日経・11面)

ひとくちコメント

1週間後の3月18日の集中回答に向けた2015年の春季労使の交渉が終盤戦に突入したが、トヨタ自動車が賃金を引き上げるベースアップ(ベア)について過去最高水準で回答する方針を固めたという。

きょうの日経が1面トップで「トヨタ、ベア3700円軸に」とのタイトルで、「14年実績を1000円上回る3700円を軸に調整する」報じている。読売もさらに増額の「トヨタ、ベア4000円超へ」と伝えている。 ちなみに、トヨタ自動車労働組合は15年の交渉で、月6000円のベアを要求しており、6.8カ月の一時金については「満額回答する見通し」という。

また、トヨタは春闘の話題ばかりでなく、15年度の採用計画を発表したが、工場の現場で働く期間従業員の正社員登用枠を14年度実績の3倍となる300人超に増やす。さらに、技能職の採用も14年度実績比で4割増の1000人を採用する予定だ。 15年度の採用総数は前年度比3割増の2275人となる見込み。

日本の製造業を代表するトヨタがベアや正社員の大幅採用に前向きな姿勢を示すことで大手企業を中心に賃上げや採用増の流れが加速し、個人消費の回復につながる「経済の好循環」の実現を後押ししそうだともみられる。

だが、その背景には待遇を改善してもモノづくりの現場にはなかなか若手の人材が集まらないという事情もあるようだ。

《福田俊之》

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