1月、米国で900kmの自動運転走行を実施したアウディが、自動運転車を2017年に市販化すると発表した。ドイツ時間の10日に開催されたアウディ年次報告会の中で、技術担当役員ウルリッヒ・ハッケンベルク氏が明らかにした。アウディは『A7スポーツバック』をベースとした自動運転車のプロトタイプを開発。1月にラスベガスで開催された家電見本市「CES」の会場へ、シリコンバレーから約900kmの道のりを自動運転のみで走行した。公道での長距離無人走行は世界初。また2014年10月には、スポーツモデル『RS7スポーツバック』の自動運転車で240km/hの高速での無人サーキット周回を成功させた。こうしたノウハウの蓄積を活かし、他社に先駆け自動運転車を市販する。自動運転機能が搭載されるのは高級セダンの新型『A8』で、2017年の発売を計画している。スバルやボルボ、メルセデスベンツなど各社は、緊急自動ブレーキや前車追従クルーズコントロール、ステアリング操作に介入するレーンキープアシストなど、準自動運転技術を段階的に市販車へ投入している。アウディと同グループのフォルクスワーゲンは、自動駐車機能を自動運転のファーストステップと位置づけている。国内メーカーでも試作車や研究開発車両は公開されているものの、明確に「自動運転(パイロット・ドライビング)」と銘打って市販化されるのは、アウディが世界初となる。新型A8に搭載される機能は、交通渋滞時の自動運転走行機能と、自動駐車機能。自動運転時の対応速度などについては、法律や制度などを鑑み調整されていくもよう。ハッケンベルク氏は「新型A8の登場により、パラダイムシフトを迎えるだろう」と説明する。
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