【オートモーティブワールド15】690社が出展、世界へ発信する日本の自動車技術展…事務局長 早田匡希氏インタビュー

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リードエグジビションジャパン・オートモーティブワールド事務局長の早田匡希氏
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自動車の次世代技術を一堂に集めた展示会である「オートモーティブワールド2015」が2015年1月14日から16日までの3日間にわたり、東京ビッグサイトで開催される。事務局長を務めるリードエグジビションジャパンの早田匡希氏は、過去最高の展示会になるとの抱負を語った。


◆過去最大規模での開催、690社が出展

----:開催回数を重ねるごとに規模が大きくなっていますね

早田事務局長(以下:敬称略):おかげさまで、おそらく今回が過去最高の形になると思っています。前回の出展社数は430社でしたが、これは今回が690社に増えます。社数として260社増えること自体もすごいですけれども、展示面積も60%拡大します。2013年に対しての2014年の面積の拡大率は10%でしたので、今回の60%というのは飛躍的に伸びている、という数字になります。

従いまして前回までは東京ビッグサイト西ホールの1階部分のみを展示スペースとして使って開催してきましたが、今回は2階部分もすべて使って開催することになります。出展社数も増えて規模も拡大していますので、見どころが非常に多いのが会期と言えるでしょう。

----:前回のオートモーティブワールドは『カーエレクトロニクス技術展』『EV・HV駆動システム技術展』、『クルマの軽量化技術展』、『コネクティッド・カーEXPO』の4つで構成されていましたが、今回から『自動車部品加工EXPO』が新たに加わりますね

早田: 実は来場する自動車関連の技術者の方から自動車部品向けの加工先や、試作先を一度に見られる場がないか、という要望を受けまして、私自身も日本中の自動車部品向けの良い技術が一度に見ることができれば、自動車技術者にとって非常に良い展示会になるのではないかと思い、今回立ち上げました。

----:リード エグジビション ジャパンとしては年間を通じて様々な展示会を開催していますが、これまで自動車部品にフォーカスした展示会はありましたか

早田:意外なことに、機械技術全般の展示会はありましたが、自動車部品に特化した加工技術の展示会はありませんでした。それだけに非常に反響が大きくて、自動車部品加工EXPO開催の発表後、ほぼ2~3日で出展を決めた企業がいらっしゃったり、その後も順調に出展社数が伸びて、最終的には自動車部品加工EXPOだけで150社の出展が決まりました。

我々は年間110本の展示会を開催していますが、初回から150社の出展が集まるのは非常に多く、従って注目度は非常に高いと言えると思います。

----:前回から出展社数が260社増えたということですので、その半数以上が自動車部品加工EXPOへの出展ということになりますね

早田:そうですね。残りの110社は他の展示会でそれぞれ増えていますので、全体としても規模が拡大していると言えます。なかでもカーエレクトロニクスは最初に立ち上げた展示会ですが、ここにきてぐっと出展社のコマ数が伸びています。これは継続して出展して頂く率が他の展示会の平均と比べても10%以上高いためで、それだけ定着しているといえます。


◆海外からの出展・来場者も増加、世界的規模に

----:従来から開催している4分野についても、みどころをお教え下さい

早田:まずカーエレクトロニクス分野に関しては今、非常に重要なトピックになっているADAS(先進運転支援システム)/自動運転の特設ゾーンを設けており、そこに出展する企業が増えています。また車載半導体のエリアも拡大していて、ほとんどの車載用半導体メーカーがそこに出そろう形になります。

EV・HEV関連も出展社数が増えていて、とくにパワーデバイス関連の出展社が多くなっています。コネクティッドに関してはトヨタメディアサービス様が新たに出展するのを始め、車載向けアプリやスマホとの連係、ミラーリングに関する展示なども見どころのひとつになっています。

軽量化に関しては、これまでは国内企業が中心でしたが、今回新たに韓国企業を集めたパビリオンを設けています。

----:海外からの出展状況は

早田:海外からの出展者数は前回に比べて1.5倍に増えています。とくに中国が非常に増えています。これは中国の電子部品メーカーの技術力がだんだん高まっていることに加えて、今回初めて中国で出展募集の説明会を実施した成果も出ています。

----:出展社が大幅に増え展示面積も大きく拡大するというお話ですが、来場者数はどうでしょうか

早田:前回が1万8469人でした。これを2万1000人にと考えています。かつても2万1000人を動員した回がありましたが、当時はEVブームもあって、調査会社やコンサルティング会社の方など、とりあえず様子見で来場された方が数多くいらっしゃったのも事実です。

その時と明らかに違うのは、来場される層のほとんどが自動車関連の技術者の方々で占められています。この展示会のコンセプトは自動車メーカーやティア1サプライヤーの技術者の方が新しく自分たちが取り入れられる技術をみることができるというもので、そういう意味では我々が描いている理想の通りにようやく形が落ち着いてきたといえます。従って来場者の質も高め、さらに2万1000人を目指すということになります。

----:海外からの来場者はどうですか

早田:前回は840人でしたが、これを1200人まで増やす計画です。出展と同じく、とくに中国や韓国からの来場者が増えています。これまではアジアの展示会という色合いが強く、欧米からの来場者がなかなか増えなかったのですが、今回から欧米の技術者の方も増やそうとしています。

また今回はジェトロ(日本貿易振興機構)を通じて、ブラジルの自動車メーカーや自動車部品メーカーの調達責任者が3日間にわたり出展社を見て回るという初の企画を立ち上げました。しかも会場内にブースを構えて、商談をするようにしています。

世界を見ても、これだけの規模で自動車技術に関する展示、商談イベントというのはなかなかないと思います。それだけに海外からの注目度も年々高まっていると感じています。


◆自動車メーカーの技術トップが登壇する基調講演、セミナーが目玉

----:オートモーティブワールドは技術展示と並んで、基調講演や専門セミナーも目玉のひとつです。今回はどのようなラインアップとなっていますか。

早田:ひとことでいうと国際的かつ専門性が高い内容になっています。まず基調講演ですが、日欧米の自動車メーカーの技術のトップの方に次世代の技術戦略についてご講演して頂きます。登壇者は本田技術研究所の山口次郎取締役専務執行役員、フォルクスワーゲン電子・電装開発部門のフォルクマー・タンネベルガー専務、フォード・モーターのテクニカル&ビジネスストラテジーオフィスのダイレクターを務めるジョン・サキオカ氏です。

また2日目にはコネクティッド・カーの基調講演も予定していて、米スタンフォード大学CARSのスヴェン・ベイカー所長に自動運転に関する最新情報をご講演頂きます。さらに3日目には特別講演としてボッシュ取締役会メンバーのディルク・ホーハイゼル氏にオープンイノベーションの取り組みや今後に向けた提言などお話し頂きます。

また、これまでの基調講演は1800人を動員していたため、それだけの人数を収容できるスペースがなくて西ホール2階部分を使っていました。今回は会議棟にある1000人収容の国際会議場に加えてサテライト会場を3つ用意して2000人分の席を確保しました。より多くの皆様に価値ある情報をお聞き頂きたいと考えています。

----:専門セミナーの聴きどころは

早田:引き続きEVやHEVをテーマにしたセミナーを始め、今回はインバーターのパワーデバイスの採用についてSiC(炭化ケイ素)かGaN(窒化ガリウム)、それとも第3のデバイスかを比較するというパワーデバイスに的を絞ったセミナーが新たに加わります。

また今回から展示会場内でオープンセミナーも開催します。クルマの軽量化技術展の中にセミナー会場を設けて、クルマの軽量化技術フォーラムとして会期中の3日間に計9名の方にご講演頂きます。こちらは無料で聞けるオープン形式で行います。

----:オートモーティブワールドは展示を見たり、講演を聞くだけでなく、商談の場にもなっていますね

早田:これも根付いてきたと感じています。もともと地に足の着いたプロ同士の商談、技術相談の場にしようと思ってこれまでやってきましたが、出展社の8割近くがブース内に商談スペースを設けて、連日商談が行われています。来場する方もそうした意識が高まってきていて、見に行きたい出展社に事前にアポイントをとって来場されるケースが増えています。

----:出展社数、展示スペースも前回よりも大幅に拡大しての開催となります。今回のオートモーティブワールドを効率良く見て回るコツをお教え下さい。

早田:過去最大の規模となりますので、ご来場の前には是非、ウェブサイトで見たい製品や技術を検索して頂くことをお勧めします。ウェブサイトでは出展企業様とのアポイントを取れるようにもなっていますので、オートモーティブワールドをより確実な“出会い”の場として頂くためにも、ご活用頂きたいと考えています。
《小松哲也》

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