『ワゴンR』のスポーティバージョンとも言えるスティングレーも一部改良され、「S-エネチャージ」の採用などが行われた。S-エネチャージが装着されるのは自然吸気エンジンを搭載するX。S-エネチャージはメカニズムの軸にモーター機構を組み込んだオルタネーター(ISG)を採用するもので、アイドリングストップ時の再始動をISGで行うほか、加速時にはISGのモーター機能がアシストを行う。このアシストは力強い加速や速さが得られるものではなく、モーターアシストによってエンジンの負担を減らし、燃費を向上するのが目的。CVTモデルで従来型エネチャージが30.0km/リットルであったのに対し、S-エネチャージは32.4km/リットルを実現している。エンジン再始動時にセルモーターを使用しないので、始動時のノイズや振動がほとんどなく、非常にスムーズ。再始動時のイヤなキュルキュル音がないので、アイドリングストップが気にならない。また、エコクールも装備されているので、アイドリングストップによってエアコンの風がいきなりぬるくなることもなく快適。モーターアシストも自然で介入感はない。今回、このSエネチャージの採用とともに、新機能を備えたバックアイカメラが装備された。このバックアイカメラの最初の特徴は「自動俯瞰機能」。白線のある駐車スペースにバックで進んでいくと、モニターに映し出される画像が、自動的に真上から見た画像に切り替わり駐車を楽に行うことができる。第2の特徴は「後退時左右確認サポート機構」。バックしている際。クルマの横方向から近づいている移動物がある場合、モニターに警告のためのカギ印の点滅と警告音が発せられる。クルマに向かって真っ直ぐ接近するものや、離れていくものは検知しないが、安全性はかなり向上するはず。この「自動俯瞰機能」と「後退時左右確認サポート機構」は、ワゴンR スティングレーのスマートフォン連携ナビゲーション装着車にのみ設定される。■5つ星評価パッケージング:★★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★オススメ度:★★★★諸星陽一|モータージャーナリスト自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。