スバル レヴォーグ は、世界に進出するスバルにとって必然の存在か

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スバル レヴォーグ
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  • プロジェクトゼネラルマネージャーの熊谷泰典氏
  • プロジェクトゼネラルマネージャーの熊谷泰典氏
  • プロジェクトゼネラルマネージャーの熊谷泰典氏
  • スバル・レヴォーグ 2.0GT-S プロトタイプ
  • スバル・レヴォーグ 2.0GT-S プロトタイプ
  • スバル・レヴォーグ 2.0GT-S プロトタイプ
  • スバル・レヴォーグ 1.6GT プロトタイプ

「北米で今すごくクルマが売れて好調だとはいっても、やっぱり日本の企業ですから。日本のスバルが日本で元気がないと、やっぱりダメだと思うんです。日本のお客様に支えられてきたわけで、それに答えないといけない」と、スバルの新型モデルである『レヴォーグ』のプロトタイプ試乗会において、開発のトップを務めたプロジェクトゼネラルマネージャーの熊谷泰典氏は答える。

コメントにもあるように、現在のスバルは、業績絶好調だ。しかも、その好調の大きな理由は北米での人気の高さにある。そこで、「なぜ、このタイミングで日本向けのモデルを開発したのか? 北米向けラインナップの強化に取り組むべきでは?」という質問を投げかけてみると、冒頭の答えが返ってきた。

ビジネスという面では、正解なのかどうかはわからない。しかし、日本のスバル・ファンからしてみれば、これ以上ない嬉しいコメントに違いない。

実際にレヴォーグの誕生のいきさつを聞いてみると、グローバルモデルに成長した『レガシィ』の未来と、日本に残っている旧来のレガシィファンのニーズを、どちらも失わないという狙いがあった。

2009年にデビューした現行型の5代目レガシィは、それまでとコンセプトを変えて、サイズ感をグローバルに合わせて開発された。当然、日本では「大きすぎる」との意見も出たが、海外では、そのサイズ感が好評となりヒットを飛ばすことになったのだ。そこで、次の第6世代の「レガシィ」は、「グローバルモデルとしてのさらなる進化」という方針によってサイズアップする可能性があるというのだ。

北米の乗用車市場で最大のボリュームを持つ『アコード』や『カムリ』クラスが全長5mに近いサイズとなっている現状では、その戦略はやむを得ないだろう。しかしそうなっては、日本市場においてすでに不満の多い旧来のファンから、レガシィは完全に見放されることになる。レガシィの世界での成功も追い求めたい。日本に残した旧来のファンも手放したくない。その両方の願いを叶える答えが、レヴォーグという、よりサイズの小さい新型モデルの投入であったのだ。

「25年目のフルモデルチェンジという言い方をしたのは、ちょうど25年前に初代レガシィが誕生しました。そのときのスバルは、次のステージに行かないといけないので、次期主力車種としてレガシィを全力で開発しました。それから25年。社運をかけて、このレヴォーグで国内市場を支えていくんだぞというつもりで、全力で開発しました。そういう意味では、大きなスバルの潮流の中では25年ぶりの新たな決断という意味で、あの言い方をしています」と熊谷氏。

スバルが海外において成長を続けるためにも、レガシィからレヴォーグへとモデルチェンジさせる。それを成功させることがスバルのステップになるのだろう。

《鈴木ケンイチ》

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