【スズキ スペーシア カスタム試乗】標準モデルと明確な違いを設けた外観デザイン…松下宏

試乗記 国産車
スペーシアカスタム
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スズキ『パレット』改め『スペーシア』はデビューした当初は標準モデルだけの設定だったが、後からスポーティな外観を持つ『スペーシアカスタム』を追加した。

標準モデルは余りにも平凡なデザインでつまらなかったが、外観をドレスアップしたカスタムはけっこうカッコ良い。カスタムを強調するために標準モデルをあえて平凡なものにしたかのようだ。

ヘッドライトとフロントグリル、大型バンパー、テールランプ、アルミホイールなどがカスタム専用となる。これらの違いだけで相当に異なる印象を受ける。インテリアの基本造形は共通で、カスタムはブラック系のカラーによってスポーティな雰囲気を演出する。

スペーシアもほかの軽自動車と同様、カスタム系を中心に売れることになると思う。

ターボ仕様のエンジンが発生する47kWのパワーは、軽自動車の自主規制の上限値だ。パワーより、ターボを装着するとトルクが太くなって加速が良くなることが大きい。高速道路などでも余裕の走りが得られる。

足回りのチューニングはターボ車同士であれば標準車もカスタムも基本的に同じということだが、タイヤサイズに違いが設けられている。カスタムは1サイズ大きな15インチタイヤを履く。このタイヤがカスタムの乗り心地をしっかり感を実現する。

ただ、タイヤサイズが大きくなったことにはデメリットもある。最小回転半径が4.6mに拡大したからだ。標準車など、14インチタイヤの装着車なら4.4mだからちょっと大きい。わずかな違いだし、絶対的には扱いやすい最小回転半径とはいえ、小回り性能が悪くなったのは確か。

今回の試乗でも、軽自動車だからここで回れると思ったところで切り返しが必要になるシーンがあった。それで最小回転半径の違いに気付いたような次第である。

ターボ車もエネチャージやアイドリングストップによってリッター当たり26.0kmの燃費を達成した。実用燃費はカタログ燃費の7掛けくらいになるが、上手に走ればリッター20.0kmを超えるだろう。夏場にはエコクールが効果を発揮する。

価格はスマホ連携ナビの装着車だと170万円に達する。さすがに高めの印象だが、超ハイト系のモデルで、ターボ仕様車となると、競合車もみなこの価格帯にある。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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