【ホンダ ヴェゼル 発表】手で触って面の熟成と吟味を念入りに行った

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ホンダ・ヴェゼル
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ホンダ『ヴェゼル』のインパネ周りのデザインは、念入りに面の熟成や吟味を行ったという。

ヴェゼルのダッシュボード周りに目をやると、全面に渡ったエアコンの吹き出し口が目に入る。本田技術研究所四輪R&Dセンターデザイン室1スタジオの山本洋幸さんは、「インテリアをデザインするうえで、エアコンの吹き出し口は要素としてかなり大きく、インパネの表情を左右するアイコンだ」と位置づける。そこでヴェゼルではエアコンの吹き出し口をシンプルにデザインすることで上質に見せようとした。

「複雑な素材を巧みに使った充実感ではなく、とにかく素の美しさをデザインしたいと考えると、エアコンの吹き出し口の扱いは、最初の段階から悩んだ部分だった」と振り返る。ほとんどのクルマでは必ず4つ付くというエアコンの吹き出し口。山本さんは、「逆転の発想で、全面に吹き出し口があれば、むしろ存在感を少し落とせて、シンプルに見せられるのではないかという仮説を持ち、それを試した結果だ」と述べた。

「ここまでシンプルに作るにはそれなりに難しさがあった。様々な線が入ると、いわゆる間が持つとか持たないという議論の時に処理がしやすくなるが、シンプルに作る場合は、実は造形のテクニックとしては難しいのだ」と山本さん。そこで、インパネ全面を含めて、「手で触って形を確認していくというプロセスを、かなり念入り行った。これにより、面の熟成、吟味を行ったのだ。ものすごく基本的なプロセスだが、それを十分やりきったという感じがあり、血の通ったデザインになっているという自負がある」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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