【新聞ウォッチ】クルマ1台の「稼ぐ力」、富士重工34万円でトヨタ抜く

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2013年12月17日付

●日銀短観改善、実感なき回復、輸出産業、工場閉鎖、増えぬ投資(朝日・2面)

●パナ、新卒採用倍増、リストラ一区切り(朝日・5面)

●ピザ空から届く日?無人機宅配欧米で研究進む(朝日・7面)

●米軍ヘリ不時着、機体横転民家から100メートル、神奈川・三浦(毎日・1面)

●JR東海社長に柘植氏、葛西氏、代表権持つ名誉会長、来年4月就任(毎日・7面)

●「世界のホンダ」足がかりたたえ、河島氏お別れ会(毎日・7面)

●車リースでガソリン代割引、コスモ石油、特許取得(産経・10面)

●変速円滑で走行距離延長、京大が電気自動車(東京・2面)

●試練のゴーン日産2日本を軽視するな (日経・2面)

●企業の国債保有急増、トヨタ4兆円超す、好業績、資金に余裕 (日経・3面)

●トヨタ労組、ベア1%超軸5年ぶり。全トヨタ統一要求受け(日経・11面)

●ルノー・東風、中国で乗用車合弁、日産加え3社で効率生産(日経・13面)

●今期自動車1台で「稼ぐ力」富士重が首位、マツダ回復(日経・17面)

ひとくちコメント

国内の新車販売の4割が軽自動車で、4社が製造して8社すべてが販売しているが、気になるのはクルマ1台当たりの利益である。日経が自動車メーカーの1台当たりの「稼ぐ力」を調べた結果をきょうの「投資・財務」面で取り上げている。

それによると、2014年3月期の1台当たり営業利益を7社(ダイハツを除く)で比べると、富士重工業が首位。マツダも1台当たり利益が3倍近くに増えるなど中堅勢の収益力改善が目立つ。

富士重工の1台当たりの利益は34万円台と2位のトヨタ自動車に10万円以上も差をつけている。販売台数が少ないこともあるが、「輸出比率が高く円安の恩恵を受けやすいうえ、得意分野の車種に絞り込む戦略が採算性を高めている」(日経)と分析している。

一方の低価格の軽自動車が主力のスズキの1台当たりの利益はわずか6万円。それでも前期よりも8000円ほど増加しているそうだ。

先日、独BMWの幹部に取材したが、経営目標で最優先するのは「ブランド力」と「収益力」を維持し続けることだと言い切った。台数はその結果でついてくるとも話した。

身の丈を知らずに無謀な台数目標を掲げて経営危機に陥った企業も少なくない。歴史に残るその悪しき例はヤマハ発動機が仕掛けたオートバイの “HY戦争”。きのう16日に開かれたホンダ元社長の河島喜好さんの「お別れの会」でも、参列したOBたちからも河島さんの社長時代の懐かしい思い出の一つとして、セピア色に褪せたHY戦争の“真相”が語られていた。

《福田俊之》

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