【フィット プロトタイプ 試乗】万人ウケする点が最大の魅力…川上浩平

試乗記 国産車

ホンダ フィット プロトタイプ
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新開発のハイブリッド、そしてガソリンの1.5リットルと1.3リットルのプロトタイプを試乗した。

残念ながら1.3リットルのMTモデルは鷹栖(北海道)のテストコースには用意がなく乗れずじまいですが、1.5リットル、1.3リットルのそれぞれにMTを用意している点がまず素晴らしい。

リアコンビネーションランプの造詣が、某北欧車に似ているという声も一部にはあるものの、先代との違いを求めるユーザーにとってはこれで正解。一目で新型と識別が可能になっています。ただ、ハイブリッドモデルの場合、ハニカム形状のアクセントが入るので若干チープな印象になり…この部分はコンベンショナルなデザインを採用するガソリンモデルの方が洗練されています。また、洗練さで言えばインテリア。丸型のダイヤルを改めオーディオやエアコンパネルはタッチパネルを採用し数段スマートに仕上がっています。

で、新型『フィット』に話をどんどん進めたいところですが、ホンダの黒字のカラクリについて少々。正直、国内の4輪部門というのは赤字なのです。黒字はすべて海外と2輪部門などによるもので、単体で見れば国内の4輪部門は足を引っ張っているのが現状です。こうした背景を前提に新型フィットを見ると、いかにこのクルマが脅威のバーゲンプライスなのかがわかります。エンジンをはじめ、車体やツインクラッチ、タッチパネルなどなど、ほぼすべてが新開発となっている新型フィット。赤字部門がどうしてこれだけの金を注ぎ込めるのか不思議なくらいです(ある意味、ホンダマジック)。

9月の発売前には価格もアナウンスされると思いますが、恐らく据え置きになる(ハズ)。ただ、すべてが新規で変わってしまうと弊害があるのも事実。タイヤサイズなども先代とは異なるので、積雪量の多い地域では新しくスタッドレスを買わなくてはならない…なんてことも。このクルマの性格上、経済性は最優先事項だと思うので、そうした地域の買い替えユーザーからは難癖をつけられるかもしれません。

それでも、買って損はないですし、友人や両親に奨めて後から文句を言われることもない“万人ウケする”点が最大の魅力かもしれません。シートを畳めばクラストップレベルの荷室容量を誇り、1.3リットルモデルなら下手な軽自動車よりも車両本体価格は安く設定されています。世の中的にはハイブリッドモデルが注目されるかもしれませんが、実際に売れる地域は(日本を含め)ごく限られています。なので、まず1.3リットルモデルをご試乗頂き、その上で買いか否かを判断すればいいのではないでしょうか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★


川上浩平|ライター
創立130周年をむかえる某大学を卒業後、北米で1977年に創業したBurtonに入社。マーケティングに配属され国内のパブリック・リレーションを担当。同社を退社の後、2000年より雑誌媒体(POPEYE、BRUTUS)を中心にクルマに関する執筆をスタート。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考員(2008年~)。趣味は中途半端に古い愛車の洗車とドライブ。
《川上浩平》

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