【BMW X3 xDrive20d 試乗】大トルクは魅力でもエンジン音はやや大きめ…松下宏

試乗記 輸入車

BMWのSAV(SUV)である『X3』にもクリーンディーゼルの搭載モデルが追加された。「X3 xDrive20d ブルーパフォーマンス」に搭載される直列4気筒2.0リットルのコモンレール直噴インタークーラー付きターボ仕様エンジンは、3シリーズなどに搭載されているものと基本的に同じだ。

動力性能は135kW/380N・mの実力で、この数値はパワーはガソリンの320iと同じだが、トルクは320iの270N・mに対して350N・mを発生する。

ガソリン車なら6気筒3.5リットル並の大トルクを1750回転から2750回転という低い回転数で発生するから、重量の重いSUVボディの走りにはディーゼルが良くマッチする。

燃費もリッター18.6kmと好数値で、プレミアムSUVの中でトップとなるほか、燃費基準+20%を達成してエコカー減税で免税が適用される。

BMWのクリーンディーゼルはNOx吸蔵還元触媒を採用することで、尿素水を使うことなく排気ガスを浄化させている。その分だけユーザーのメンテナンスの負担が減ることになる。

電子制御8速ATとの組み合わせによる走りはスムーズそのもの。軽くアクセルペダルを踏み込むだけで滑らかに走り出していくし、アクセルを踏み込めば力強い加速が得られる。エンジンの吹き上がりもガソリン車ほどではないがスムーズだ。

ただ、ディーゼル車に特有のエンジン音はちょっと大きめだった。これはガソリン車と比べて大きめというより、同じエンジンを搭載する320dや523dに比べて大きめに感じた。

走り出してしまえばロードノイズなどが入ってくるので分からなくなるが、低速域では車内にいてもエンジン音が聞こえてくる。X3はSUV系のモデルなので、騒音対策はセダンとは少し異なるようだ。

しっかりした感じを与える硬めの乗り心地は相変わらず。レーンチェンジでもほとんどロールしない安定した挙動は、アイポイントが高めのSUVモデルだけに安心感につながる。

X3 xDrive20dブルーパフォーマンスの価格は564万円。絶対的な価格は500万円を超えていて高いが、ガソリン車のX3 xDrive20iに比べるとわずか23万円高に抑えられている。

クリーンディーゼル補助金が受けられ、燃料経済性が高いことを考えると、買い得なのはディーゼル車の方だ。補助金のないヨーロッパでも、売れるX3の大半がディーゼル車だという。この価格帯のSUVを買える人にはお勧めできる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。
《松下宏》

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