走行の快適さを追求する技術のひとつとして、クルマの減速や制動をエンジンブレーキによって自動的アシストする「アクティブ・エンジン・ブレーキ」が公開された。1年以内の実用化を計画している。
システムは、CVT(無段変速機)搭載車向けに開発したもので、ハンドルの操舵角センサーや車速センサー、さらに電子制御ユニットで車の走行ラインや運転状況などを把握。ドライバーが減速の必要性を認識すると、CVTの自動制御によってエンジンブレーキによる減速をアシストする。ブレーキペダルで車両を停止させようとする時も、なめらかなエンジンブレーキでサポートされる。
コーナリング時に速すぎるスピードで入った場合、思わずブレーキペダルに足を移すが、こんな時、速やかにエンジンブレーキが自動でかかる。試乗すると滑らかな走行ができ、運転スキルが向上したような感覚になった。
コスト面でも普及しやすい技術といえる。電子技術開発本部・走行制御開発部の中村圭希氏は「CVT車ならすべて搭載できる技術なので、将来は幅広いお客様に使っていただきたい」と話している。