フェラーリF1のテクニカルディレクター、パット・フライは優勝の喜びよりも現状からの脱却を語る。
「早く真のパフォーマンスを獲得せよというプレッシャーは強く感じている。マレーシアGPでは、与えられた状況で最大限の努力をしただけだ。結果的にああした特定条件でフェラーリが意外にも速かったということだが、ドライレースだったら事情はまったく違っていたと思う……」
一方のライバル陣営は、タイヤがフェラーリのシャシー性能をかなりの程度補っていたと見ているようだ。
マーティン・ウイットマーシュ(マクラーレン代表)は語る。
「昨年よりも幾分マシだと思うが、それでもタイヤの取り扱いには非常に苦労しているよ。新スペックのピレリタイヤで、まだ2戦目で、まだまだ経験が足りない。レースがドライであったなら、われわれに有利だったはずだが、ウェット条件だと、われわれには利用できないところにタイヤのスイートスポットが移動してしまうみたいだ」
「ただしマレーシアGPのあの結果は、F1全体と観衆にとって良いことだったと思う。われわれはあまり喜べなかったが、もっと悪い結果もあり得ただろうしね。まあ、決してフェラーリを過小評価するつもりはないけど、賭け屋は随分と驚いただろうね!」