メルセデス・ベンツ日本は6代目となる新型『SLクラス』を発表、6月以降随時納車を開始するとした。
1952年に発表された初代SLから60年。スポーティで革新的なクルマとしての伝統を受け継いできたSL。その名の由来は“Sport Leicht (シュポルト・ライヒト)”の略である。「(英語では)スポーツとライト(軽量)、その両方のカテゴリーと同時に、燃費でも走行性、安全性でも、まさに新型SLはベンチマークといえるだろう」と同社社長のニコラス・スピークス氏は自信を見せる。
今回のモデルチェンジで最大の特徴はフルアルミニウムボディの採用だろう。しかし、副社長の上野金太郎氏は、パワートレインの一新も見逃せない特徴として挙げる。「全ラインナップのパワートレインを一新しました。ブルーダイレクトテクノロジーを用いた新世代直噴エンジンを採用しています」という。
具体的には、「『SL550』には4.7リットルV8直噴ターボエンジンを、『SL350』には3.5リットルV6直噴エンジンを搭載しました。いずれも最新のトランスミッションである7G-TRONIC PLUSを組み合わせ、動力性能と環境性能を両立しています」。また、シャシーはアルミニウムを多用することで、バネ下重量を軽減するとともに、最新の電子制御サスペンションにより、運動性能と快適性をさらに向上していると述べた。
そして、商品企画・マーケティング部商品企画2課の古川麻樹さんも、今回のモデルチェンジの大きなポイントは、ボディとパワートレインの一新だとし、アルミニウムボディに関しては「先代もしくは競合車と比較し、どのグレードも圧倒的な軽量化を実現しています。それは軽量化のための軽量化ではなく、パフォーマンスと今という時代性から、徹底した環境性能を追求したことが大きなところです」と述べ、「(SLの名の由来通りに)原点に戻ったのですね。毎世代スポーツとライトウエイトは意識して作ってきましたが、もう一度、そこを追求いたクルマがこの6代目です」と語った。